こんにちは。フレデリカです。
- キャスト:オダギリジョーさん、蒼井優さん
- 監督:山下敦弘さん
- 脚本:高田亮さん
- 公開日:2016/09/17
- ジャンル:日常
- 上演時間:112分
- レーティング:なし
映画『オーバーフェンス 』の見どころポイント
- 白岩が聡が無理やり心をこじ開けられた後、追い出されながら言った言葉。聡に向かっていったわけじゃなく、その時に言えなかった言い訳を叫びました。
- 森くんの鬱屈
- 代島くんの一人相撲
では『オーバーフェンス 』のネタバレ感想です
続きを読むこんにちは。フレデリカです。
ここから先は カノン の感想です。ネタバレしてます!!
彼女と鈴木保奈美さんと多岐川裕美さんの映画でした。
床の一点をひたすら雑巾がけしているときの鬼気迫り方がすごかった。
脱出したタクシーの中で子供を抱き寄せて無事を喜びますが、モラハラ旦那は見事だったので、子供が両親の服従関係に気づいていたかは微妙な気がしました。
着物姿がきれいでした。
上記で最終的に感情移入して泣けたと書きましたが、どうしても一点ほど気持ちがシンクロできなかった点があります。
それでも、どうしても、入ってこなかったのは、ピアノ発表会に母を呼びたかった三人の気持ち。それでも母を求めた子供心。常識人の母のもとで育った私としては、どうしてもつながらなかったよ。
主人公です。ずっと怖い顔をしてました。結婚の申し込みの必死な顔、旦那がなくなって無表情な顔、酒におぼれた顔、酒を断つために感情をずっと殺しておどおどしている顔。
ラストに立ち上がった時の明るい方向に向かう顔。
泣いた(私が)
見方によっては母と祖母の物語でもあります。
見事だと感じたのは夫の葬儀に姑が心無いことを言うシーンと、アパートを訪れて謝るシーン。あれがあったからこそ、その後の二人の絆がすんなり入ってきました。
老舗旅館を経営していた育ての親の祖母が亡くなり、3姉妹は遺言書を開く。そこには一言だけ書いてあった。
「あなたたちの母親は生きています。」
良くない思い出しかない母親。3姉妹は治療施設に会いに行くが、母は姉妹のことが分からなかった。
いくつか納得いかないところもありましたが、それでも泣けました。
亡くなった人の足跡を追いかけて、軽蔑していたのに評価を変えて、主人公が悩んでいることに一つの決断を付けるってことが多いです。
→ 嫌われ松子の一生
この映画では、それに一つ足してお母さんに返してますね。最後にお母さんが立ち上がった時に泣いちゃったよ。立ち上がるだけじゃなくて、その時にお母さんに表情が戻ってきたのが分かるんだよね。
物語に完全に取り込まれていたので、泣きました。
※一通り書いた後、ブラウザが飛び、書いた文章がすべて飛びました。もう一度書いてますが、テンションが、、、。いろんなこと書いたんだけどね。
モラハラ夫に操られるエネme状態の長女。婚約相手の母親の誉め言葉を猛烈に拒絶する次女、旅館を継いだプレッシャーから酒に気休めを求める三女。
「あの母親に育てられたから」と自分を責め続けてます。3人が全く違う状況で違うことに追い詰められているのに、起因が”母親”だと思っています。業が深い。
全然違うし、長女がほかの追随を許さないほど深刻に見えましたが、終わってみると平等に描かれていたと思います。ストーリーテラーとして次女の藍が中心だったけどね。
3姉妹はなって、母の生きてきた道を振り返ります。そこにあったのは恐れた母の姿ではなく、子供たちの元に戻ろうと必死だった姿。
ミムラさんと佐々木希さんは静かなシーンだとちょっと辛いところがありました。ですが動きがあるシーンは自然に見れました。家から脱出するときはドキドキしてました。
最初出てきたときに気づきませんでした。
あんなきめ細かな演技ができるとは、ちょっと驚きました。若いころの何をしても許されるような大人気女優の頃しか覚えてないし、旦那は石橋貴明さん。鈴木保奈美さんは勢いで生きてきたような感じもしました。ま、偏見ですね。
姑に心無いことを言われた時の顔、大人の藍を知らない人としておびえ方。最後の生気が戻っていく姿。見事でした。
冒頭で奪い合ってたオルゴールは他人のもので、痴呆で自分のものと思い込んだと思ってました。が、自分のものだったんだね。
この映画に描かれているのは私が持っていないものばかりです。ですので、過去に経験に変換して感情移入がしにくいものばかりだったりします。
モラハラを受ける、母を軽蔑する、酒におぼれる、子供を深く愛する、老舗旅館のような大きな舞台を継ぐ。
どれも私の中にはありません。、、、こう並べてみると、私って幸せ者ですね。(バカにした意味で)
だからこそ、軸を小学校教員にしたのかな?優しそうな彼氏を脇に立たせたのかな?そこなら感情移入がしやすいです。そこから、長女の事情や三女の事情に触れていき、私の中で感情が広がったのかも。
三姉妹の感情が私の中を満たしたとき、カノンの三重奏が始まり、大きく心を揺さぶりました。
音楽をテーマにした映画をこれまでいくつか見てきました。
本作は劇中での演奏レベルが一番レベルが低く、聞かせている範囲も狭いです。
前に見た映画たちの主人公たちの方が、よほど練習に時間を割いて音楽に集中し、演奏レベルが高いはずです。
でも、この映画が一番感動しました。やはり感動は舞台の広さと比例するわけじゃないですね。
www.frederica-movie-review.com
ベタで申し訳ないですが、クライマックスの結婚シーンで、
ピアノを弾きながら、母が立ち上がったのに気づいて目くばせをする三姉妹と母の表情。
よかったんです。泣きそうになったんです。泣いたんです。
「お姉ちゃんを助けてくる!」
モラハラ夫と戦う決意をした紫を助けに金沢から東京に向かう茜。かっこいい!!と思いました。
2.75/5 yahoo映画より(2016.10.01現在)
コメントありの評価は高いけど、そうではない人が低い状態。
私は好きですけどね。
監督:-雑賀俊朗さん-
脚本:-登坂恵里香さん-
俳優:-比嘉愛未さん- -ミムラさん- -佐々木希さん- -鈴木保奈美さん- -多岐川裕美さん- -桐山漣さん- -長谷川朝晴さん- -古村比呂さん- -島田陽子さん-
公開前に見る機会を得たので、そこまで出していた記事の内容です。
※ここからさきはカノンについては、何も書いてないです。
もともとはセッションって映画に対する評価の違いだったんですが、ちょっと寄り道しています。その寄り道のところを抜粋しているので、二人とも中途半端に引用されるのは不本意かもしれないけど。
劇場公開が決まっている映画をメディアで酷評する際、それを発表するのは公開日当日以降、理想的には公開最初の週末以降、という暗黙のルールみたいなものがあるんですよ。映画批評で食ってる人の世界には。
それは明文化されてもないし、そういう話し合いがあるわけでもない。ましてや破っても処罰があるわけでもない。自分も含めてみんな時々破ってしまうけど、映画批評を生業にしている者たちは、最低の仁義として守ろうとしているの。
ルールに関しては、本当に(おとぼけではなく)知りませんでした。<公開前の好評>をよく読むので。
というか、映画界って凄くやさしいのですね〜。音楽界は<発売前にサンプル盤聴いただけのーー聴いてすらいないかもしれないーージャケットも見ていない批評家にボロカス書かれる>のが普通の世界です。甘くないすか?映画?(とか言っちゃって・笑)
<ビュロ菊だより>No.65「町山さん手打ちにしませんか(笑)」:ビュロ菊だより:ビュロー菊地チャンネル(菊地成孔) - ニコニコチャンネル:音楽
私の映画感想ブログはネタバレです。
見る前に参考にしてほしいんじゃなくて、作品を見た方に私の記事を見てもらって「私はこう思った!みんなは!?」がしたいんです。もっと言えば、私がつまらなかったと思った映画に対しては、面白かった!という声が聞きたい。私が面白いと感じた映画に対しては、つまらないという話が聞きたい。
私ももういい年齢なので、小人ながらも社会全体のことを考えてしまいます。私はコンビニで万引きをしたりしません。それは警察に捕まってしまうからではなく、万引きの多さに値上げされたり、閉店されたりする方が困るからです。おつりが間違われたら、そのままもらっちゃう可能性はありますが。
そんな感じで、私は映画を映画館で見てほしいです。みんなで映画館に行けば業界が潤ってさらに面白いものが見れる。私のブログを見に行く判断基準にするのは勘弁してほしいのが本音です。
※ただし、映画好きのキャバ嬢に話を合わせるために、映画を見ずに私のブログを言葉を吐いて、いい顔をするヤローどもがいるかもしれないのは仕方ないかなと思ってます。ポイントやベストシーンを明確に記載しすぎてて、わからなくてもわかっているふりをしやすい構成になっているし
このブログは記者の顔をさらしもしていない草の根ブログなので、理想の「公開最初の週末以降」は(主にアクセス的に)厳しく、そこまでの影響はないと思ってます。
けど、小人なりに仁義を守り、優しい世界があるのならそのやさしさに守られるために、土曜日の夜までは一般公開するまではこのままにしておきます。
ブックマークして、見終わった後に閲覧してくれると嬉しいです。