名俳優2人に囲まれてしまった波瑠さん
映画の主人公は波瑠さんと中井貴一さん。準主役みたいな立ち位置に柳葉敏郎さん。波瑠さんの演技は普通に上手なんだと思います。私は演技のことはわかりません。普通の演技とめちゃくちゃうまい演技の区別はつきません。
その程度の審美眼ですが、中井貴一さんと柳葉敏郎さんの掛け合いを見た後では、波瑠さんと中井貴一さんの掛け合いはちょっと見劣りしますね。同年代の中では波瑠さんは上手なんでしょうが、数十年も第一線にいる二人が相手では、、、、、
さらにこの映画はおじさんたちの映画です。つまり周囲はベテランぞろいです。波瑠さんにとって、比べられる相手のレベルが高すぎでちょっとかわいそうでした。
上で名俳優と書きましたが。柳葉敏郎さん
迫力と存在感は強く感じますが、踊る大捜査線の室井さんと同じ演技かな?舌でほっぺの内側をつつくところとか。
さてネタバレです。
お手本のようなシナリオ
いくつかの話の流れをきれいに絡みあってました。
- 坂町と娘さん(門脇麦さん)
- マスター甲子園
- 美枝と父の過去
- ナオの家庭
特に、高校時代のことがゆっくりと深堀りされていきました。出場停止を受けた世代とそれを見ていた世代では感じ方が180度違っていたり、世代が離れたところでは間違ったように情報が流れて柳田建司(西岡徳馬さん)がキレたり。
柳田建司(西岡徳馬さん)は仕方ないかなと思った。
居酒屋であれだけキレて、理由が「野球部をつぶした松川の亡霊に踊らされていた!」なら、次の試合には来ないと思うんですが、、、、真相を知るタイミングがここにしかなかったからしょうがないのかな。
よくわからなかった。
甲子園出場が決まった後に裕子が球場から出て行きます。甲子園には出てきません。
高校のときに県大会決勝に出れない原因を作った自分は甲子園に行く権利はないってこと?一緒に行っちゃえばよかったんじゃないの?
最後は納得できなかった。
坂町の娘さんが甲子園まで来る理由がないんですが、、、、、坂町とは喧嘩別れだったよね?仲直りしたいけどできないってジレンマはなく、はっきりと拒絶だったよね?
県大会決勝前後で娘さんが手紙を読んでゴミ箱に投げ捨てたシーンがあるけど、あれは美枝が坂町の心情を書いた手紙だったってこと?
「こまけーことはいいんだよ!」という映画や創作物があるのは知っていますし、勢いだけの映画も好きです。けど、この映画はそういったベクトルの映画ではないと思います。
甲子園に行く直前まで丁寧に練って丁寧につむいできたストーリーだっただけに最後が放り投げたように見えてしまいました。
あ、まったく別件で驚いたところ。甲子園で中井貴一とキャッチボールする門脇麦のキャッチする姿にびっくり。あれは小さいころからキャッチボールしてきた人のキャッチの仕方だよ。
みんなの評価
すっごい高評価。素直に感動、特に甲子園でのキャッチボールのシーンが感動のピークとの声が多い。
私もピークは甲子園のキャッチボールだとは思いますが、その直前で引っかかってしまった(なぜ娘さんは甲子園にくるほど心変わりしたのか)ので、私は「うーん」.....