ニュースでも出てきている単語が出てきます。
私が知っていた単語
- ゴールドマン・サックス証券
- サブプライムローン
- リーマン・ブラザーズ証券
- ○○デフォルトのデフォルトって部分(ギリシャ崩壊の時によく出てきてた単語)
こんなもんです。
観客が多かった。
私がこの映画を見た理由。近所の映画館がレイトショーでやってたから。基本的に私は映画を見るときはこの理由です。2月に見た『ドラゴン・ブレイド』も見始めてから、ジャッキーチェンが主演なんだと分かったぐらいです。
そんなわけでその映画に対する知識がありません。この冒頭に実話・金融・2000年代とわかったので、リーマンショックの話なんだろうなと予想してみてました。
金融・経済というオトナの世界の話なんですが、ありえないほど観客が多かったんですよ。先週見た黒崎くんの言いなりになんてならないなんて数えるほどしかいなかったのに、今回は通路に面した席で前後隣に人がいない所を探したら前から二列目になっちゃいました。黒崎くん~のほうが一般受けすると思うんだけどね。
そんなわけで前から二列目で見たんですが、同列のとっつあんがポップコーン食う音がうるさい。さらにポップコーンを食べ終わったのかビニール袋に入れてた新たなポップコーンを皿に移しててシャワシャワと音がするわで散々でした。
さて、『マネー・ショート 華麗なる大逆転』のネタバレです。
原題は「The Big Short 」
銀行が大金を扱うようになって数十年たった2000年代。銀行は金融商品を作って一般投資家に売り出していた。その複雑なカラクリを紐解き矛盾を感じた男たちがいた。男たちは行動に移し、周囲に奇異の目で見られ、失笑を買いながら、じっとその時を待つ。
株でいう空売りとは、FXでショートといいます(ちょっと違うけどね)。タイトルの「ショート」とはそのことかなと思ったんですが違うかな?
娯楽作品として。華麗なる大逆転?
軸は4チームです。彼らは「勝った」でいいんだよね?どのチームも喜びを全面に出してこないから分かりにくい、、、、。いくつかのチームは銀行などの理論のすり替えにからめとられて利益が出たか微妙ですが。
実録作品ではなく娯楽作品としてみた時、この映画のメインは自分の行く道を信じて、笑われようが、後ろ指さされようが、上司に大反対されようが、維持に大金がかかろうが、突き進んでいく姿やその苦悩です。
だからこそ、金融界が崩壊した時のカタルシスでスカッとできると思ってたんですが、、、、
娯楽作品としてガッツポーズでもビールで乾杯でもしてほしかったんですが、そういう感情の爆発は一切せずに終わりました。娯楽としては素直に喜ぶ姿を共有したかったなぁ。銀行のお姉さんが、冒頭で「空売り?馬鹿じゃね?年払いで保証金もらうけどいいの?ププ」って感じでした。そのお姉さんが最後に悔しそうにしているのを無表情で見送ります。そこはニヤッとぐらいしてもいいじゃない。
確かに逆転したけど、勝った後の態度がスマートで華麗すぎてて、大逆転したのか分からなかったよ。
中盤で「俺たちが成功するってことは世界が崩壊するってことだよ」と浮かれた部下二人を叱っていました。素直に喜べないか、、、、、。
難しい単語には説明が入ってましたね。ジャグジーで美人ちゃんが用語説明をした時は驚きましたが、シェフが調理をしながら金融用語を説明するところとか好きです。ブラックジャックの外馬の外馬の外馬とか見てておかしいシステムってことわかりやすかったしね。
ラジオを聞いててよかった。
なんとなくでもついて行けていたのは朝ラジオを聴いているおかげです。正確にはラジオを聞き流しているおかげです。テレビと違って、目と体をテレビに固定するわけじゃない。なので他のことしながらBGM替わり。
他にニュースの取り込みっていうとヤフーニュースになりますが、ヤフーを流し読みしているだけだとついて行けなかったろうな。
リーマンショックの時の日本。
これから金融用語を書きます。おそらくは上のラジオで得た知識だと思います。
リンク先のサイトには、私の説明よりもわかりやすく丁寧に書かれています。
サブプライム問題ってコアの基盤は二つです。
- 数年後は年相応に収入が上がっているから、そのころにきつめのローンを組んでも大丈夫
- 土地の価値は上がっていくもの(土地伝説)
↓
だからちょっといい住宅をローンで買おう!
住宅ローンを組んだ人が払う先は銀行です。
ここから少しややこしくなりますが、銀行がこの支払いを受ける権利を金融商品として売り出します。この金融商品をアメリカ国内だけでなく、全世界に売りに出しました。それがサブプライムです。
このサブプライムの基盤の二つが音を立てて崩れます。
- いつまで経っても収入が上がらない(ずっとアルバイトで暮らしてた人も多かったらしい)。
- 土地の値段が上がっていかない。
↓
ローンを支払うことができない!
ローンを払えない人が8%を超えると経済に大打撃だ!と映画の中で入っていました。
結果、金融商品としての価値を失いました。この商品は全世界に売り出していたので世界を巻き込んだ騒動になりました。
日本はサブプライムに手を出しませんでした。
実はこの騒動を日本は直前に経験していました。”バブル経済”とその崩壊です。日本はその教訓があったのでサブプライムには手を出していません。ですので日本はサブプライム問題の直撃を受けていません。
そのため、投資家は日本円に逃げてきました。1ドル80円を割る超円高の始まりです。(もちろんこれが理由の全てではありませんけどね)。今も「世界経済になんかあったら日本円に逃げ込め!」という流れはなんとなくあります。
それでも世界を揺るがしてしまったので大きく影響を受けることになりますが、ほかの国ほどの影響を受けたとはわけではありません。
巻き込まれなかった日本はラッキーだった?いえいえ、理屈を持ってサブプライムに手を出さなかったのですから、えらい人たちの自制がすごかったと思いましょう。
ただ、、、、この映画の人たちのように空売りまでは考えられなかったんですかね?、、、、うーん、考えないか。よその国の金融商品だもんね。
『マネー・ショート 華麗なる大逆転』の評価です。
7割の人が、”ちょっとだけでも勉強していったほうがいいよ!”か”金融用語が分かんないから分かんない”。