こんにちは。フレデリカです。
- キャスト:オダギリジョーさん、蒼井優さん
- 監督:山下敦弘さん
- 脚本:高田亮さん
- 公開日:2016/09/17
- ジャンル:日常
- 上演時間:112分
- レーティング:なし
映画『オーバーフェンス 』の見どころポイント
- 白岩が聡が無理やり心をこじ開けられた後、追い出されながら言った言葉。聡に向かっていったわけじゃなく、その時に言えなかった言い訳を叫びました。
- 森くんの鬱屈
- 代島くんの一人相撲
では『オーバーフェンス 』のネタバレ感想です
映画『オーバーフェンス 』の評価は50/100
職業訓練学校には様々な人生を送ってきた人たちが集まる。白岩は何も考えられずに授業を受けていた。親族の集まりも拒否し、一人でいることを好んだ。
付き合いで仕方なく出向いたスナックで、前に街中で見かけた女を見つける。聡という名の女は、距離を詰めてきたが、白岩は丁寧に回避し続けた。
三部作ということになってます。前の二つは未視聴未読。一つ前のそこのみにて光輝くが高評価なのは噂に入ってきてますが、見てないです。
TBSラジオでCMされたりとちょっと大きめに告知されてますが、ミニシアター系になると思います。ミニシアターにしてはわかりやすかったかなぁ。タイトルが「オーバーフェンス」で、聡が暴れてフェンスの向こうで抱きしめてキメの一言を叫ぶ。
感想をまとめてて気づいたんですが、私としては、白岩と聡のことよりも、白岩と元嫁の関係の方に注目していたようです。結婚もしてないのに。
アラフォーの日常でした。さきがあるのかないのか。震える毎日ですよ。
森くん、がんばったよ
森くんは言ってみりゃ社会不適合かもしれないです。
けど、森くん側の人間としては気持ちがわかるんだよねぇ。物事に対して積極的に対応できないの。そこで手を引いてくれる人がいればいいんだけど、職業訓練校にはいませんでした。
もともとは森くん側の人間で数十年かけてようやく社会に溶け込んだ身としては、職場に森君がいたなら、気にかけて声をかけますが*1、
残念(といおうか、うまい、といおうか)のは教官が職業訓練校でしか働いたことなく外世界を知らないことですね。
森くんみたいな子に対応するスキルを持っていないので否定するだけでした。
最後に工具を教官にぶつけます。森くん頑張ったよ!次に何をすればいいか私にもすぐには思いつかないけど、今回のことは忘れて、次に行こう!
代島くんのちっちゃさ
人間っぽくて好きです。私も気を抜くとやっちゃうことだしね。
相手に何かを紹介して、後から始めたそいつが、自分を上回ると「俺はもっとすげえ」と言いたくなる。
代島君が”最低”なのは自分を持ち上げるのに、聡をヤ○マンにしちゃっているところですね。その代島君の自己弁護のような聡の悪口を無視して、一緒に踊り始める白岩が素敵でありミニシアターっぽいと思いました。*2
無気力な人は良い人にも扱いやすくも見える
白岩は職業訓練校では無気力でした。でも一定のことはできました。
そのため、代島君には扱いやすいように見えたので店舗経営のパートナー(全部押し付け)の話を持ち掛けました。
森君には、教室唯一の常識人と言われました。積極的に森君に接しなかっただけなんだけどね。
かくゆう私も、対外的には弱気だけど一定の能力はあります。なので、”こいつの人生の先輩になってやろう”とか”こいつを引っ張ってってやろう”と勝手に兄貴面して道を示してきた人は少なくないです。
その人たちを恨むことはしなかったけど、めんどくさいなぁと思ってました。今はその中の一人にでも乗っかっておけば人生楽しかったのかなとも思うけどね。
白岩の心をこじ開けたのに聡は叩きのめす
Hをした夜、聡は白岩の心をこじ開けます。寝物語ではなく、暴れて泣きながら。
過去の失敗を語った白岩に対して、”それはお前が悪い!”と言います。ちょっと聡についていけませんでした。白岩の話の内容だけで、その結論にたどり着けるか?*3
「仕事が忙しくて帰るのが深夜になっていた。赤ちゃんの顔に枕を押し付けていた」が瞬時にわかるもんかい?
「仕事が忙しくて帰るのが深夜になっていた。」が「白岩が家庭をないがしろをしたから嫁が育児ノイローゼになってた」と変換できるもんかい?
そのあとの言い争いですぐに理解がたどり着きましたけど、、、、なぁ。
おっと、話がずれました。聡は”それはお前が悪い!”と叫び、白岩が初めて感情を表します。追い出されながら叫んだのは、当時に嫁さんに言いたかったことですね。
自分の言葉を反芻し、原さんの家庭を見て、白岩は考えます。
元嫁に会いに行く。それを実行するまで気持ちが持ち上がったのは聡のおかげでしょう。
元嫁の前で泣く
元嫁は白岩と会ったら、落ち着いているのを感じます。あの頃に言えなかった言葉「あなたは私を荷物に感じていたでしょ?」は重いですね。白岩は否定しきれませんでした。もうすでに過去のこととして話す元嫁。結婚していたころよりも、ちゃんと話をしている実感があったでしょう。
船を降りたら指輪を返されます。絶望で動けなくなっていると、「元夫婦」という新しい関係を提案されます。
白岩の時間が動き出しました。思わず泣いてしまいました。
聡のフェンス
うーん、、、聡までたどり着けてないです。
白岩はHした日に聡に心をこじ開けられて、そこにいろいろなことが入ってきました。んで元嫁と会って泣きます。
聡は、白岩と生きていくのを夢見て変われるのを望みました。、、、、いつから思い始めた?
街であった時?
アフターでビールを買いに行ったとき?
白岩が公園まで会いに行って、Hしたとき?
そのあと、白岩の過去を聞いた時?
お店の中で引っ張るしぐさをしたら、引っ張られたとき?
もし、代島くんのいうことが本当なら、聡はHに対してハードルが高いわけじゃなさそうだから、”Hをしたから、この人と添い遂げる!” ってわけじゃないよなぁ。
聡もいろいろ抱えているのだけはわかるんだけど、白岩に助けを求めた理由が分かんないんだよなぁ。
ゴーストバスターズ:聡がホルツマンに似てるかなと思ったけど、違うか
静かにキレるのは生きているとよくあるシーンです。
()は映画の中のこと
- その場限りでいいとこを見せようとして(焼肉屋でナンパされた女が、目の前のイケメンに対して40×ありでもOKと心の広いところを見せようとする)
- 相手が本気にしちゃって(島田くんが白岩を呼ぶ)
- 実際にそんな現場が目の前に発生すると対応しきれなくなる(女が笑ってごまかそうとしている)
完全に被害者だった白岩は呪詛の言葉が止まりませんでしたね。でも、よく言った!!
「今のうちに笑っておきな、そのうち笑えなくなる。死んだような目で仕事して寝るだけだよ。それが死ぬまで続くんだ」
口調を変えれば、居酒屋で上司が部下にしている小うるさい説教なんですけどね。白岩も本当は明るい言い方ができるはずなんだけど、とげのある言い方しかできませんでした。
でもよく言った!
映画『オーバーフェンス 』のCAST
白岩義男 - オダギリジョーさん
アラフォーとしてシンクロするところが多かったなぁ。
あ、私はまだ、「起きて仕事して寝て、を死ぬまで続ける」の虚無感真っただ中です。
田村聡 - 蒼井優さん
つかみきれませんでした。
ここ見せちゃっていいの?クライマックス導入シーン。
こちらでもヒロインです
代島和久 - 松田翔太さん
男の青臭いプライドを詰め込んだ人。白岩とは別の意味で好感度が高かったです。
体重を増やしたり減らしたりして2役をこなしました。
森由人 - 満島真之介さん
工具をぶつけたのはよくやった!(こればっかりだね)
原浩一郎 - 北村有起哉さん
四番と言えば、辰徳。同じ世代です。
尾形洋子 - 優香さん
優香さんはもうすっかり大人役ですか。そうだよね、福原愛さんも結婚したことだしねぇ。いつまでも子供だと思っていたいのは、私が年を取ったと思いたくないからだろうな。
監督さんと脚本さん
私が前田敦子さんを”アイドル”から”女優”と切り替えた作品です
→ 味園ユニバース/渋谷すばるさんと二階堂ふみさんは好演してたけど、、、、
オレ様アカデミー賞 2015 <ベスト部門>を受賞してます(笑)
映画『オーバーフェンス 』のまとめ
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白岩の焼肉屋で言った言葉と森くんの工具投げ。よくやった!
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代島くんのちっちゃえ!自分が先にHした女が、後にHした男の方に心を開いたからって、彼女の過激Hを言い出して各上になろうとするんじゃねえ(笑)
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元嫁と再会した後に泣いちゃった白岩。元嫁がちゃんと向き合えたねと言ってくれたことがうれしかったんだね。聡のおかげなんだけど、見ていた聡としては複雑でした。
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聡を止めずに行っちゃった遊具を止めることで追うのが遅れ、鷹に"出てけ"と叫んでいる聡に振り切られるけど、フェンスの向こう側でようやく捕まえて「お前はお前だ」と叫ぶ
映画『オーバーフェンス 』のベストシーンと名言
ベストシーン
森くんの工具投げ。よくやった!
元嫁と再会した後に泣いちゃった白岩。元嫁がちゃんと向き合えたねと言ってくれたことがうれしかったんだね。聡のおかげなんだけど、見ていた聡としては複雑でした。
名言
元嫁が言った「娘の写真も送りたいし」。
白岩が元嫁に受け入れられました。
映画『オーバーフェンス 』の評判
3.5/5 yahoo映画より(2016.09.25現在)
蒼井優さんをべた褒め。ストーリーには賛否。
ただ、私より内容をちゃんと受け止めているみたいです。