こんにちは。ヤンです。
2017年枠の最初の映画です。名前をずっと使ってきているハンドルネームに戻しました。
- キャスト:福士蒼汰さん、小松奈菜さん
- 監督:三木孝浩さん
- 脚本:吉田智子さん
- 公開日:2016.12.17
- ジャンル:人生
- 上演時間:110分
- レーティング:なし
まずは幸せなグチから
2016年分を締め切ってから、超良作が出てくんじゃねーよ。95点なんて始めて付けたよ。
でも、ギリギリ間に合わなくてよかったかも。2016年のベストを本作がさらっていって「最近見たから印象が強いだけなんじゃないか?」と考え込まなくてよいから。一年後の自分の評価のほうが冷静な気がするから。
本作を見終わったのは15時前。そのとき思ったこと。
「こりゃまとめるのに夜までかかるな。言いたいことたくさんあるから二つに分けよう」
映画を見て数日後に記事を追加することはありますが、最初から複数記事になると思ったのは初めてです。
よかったよ、昨日でオレ様アカデミー賞系の記事を書き終えておいて。本作に集中できる。
映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の見どころポイント
- 「高寿(福士蒼汰さん)の気持ち」の流れ
- 『「高寿(福士蒼汰さん)の気持ち」を受け取る愛美(小松奈菜さん)の気持ち』の流れ。彼女も同じ立場です。
-
【『「高寿(福士蒼汰さん)の気持ち」を受け取る愛美(小松奈菜さん)の気持ち』を受け取った高寿(福士蒼汰さん)の気持ち】の流れ
設定がかなりややこしいのですが、飲み込む価値がある物語です。
- まずは幸せなグチから
- 映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の見どころポイント
- 俺様知恵袋!(ネタバレなしver)
- 映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の評価は95/100
- 設定について
- 俺様知恵袋!(ネタバレありver)
- 一日目と二日目。私の傲慢を打ち砕く
- タイトルまで。「初めて」という言葉。軽やかに上がっていくアパートの階段
- 愛美(小松奈菜さん)の気持ちを考えるために二度目を見たくなる。
- 20日過ぎてからの小松奈菜さんの見事さ
- 30日目。
- DVD特典にお願い
- 映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』のCAST
- 映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』のまとめ
- 映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』のベストシーンとセリフシーン
- 映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の評判
- 外的要因のほう
- タグ
俺様知恵袋!(ネタバレなしver)
話を混乱させるポイントの一つだけフォローさせていただきます。
劇中、高寿の過去のことで愛美は断定的な物言いをします。ですが、愛美は話として聞いたことがあるだけで、自身で体験しているわけではありません。経験したみたいな言い方をするので混乱しますが、正確には「そういうことらしいね」です。
では『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』のネタバレ感想です
こんな作品でした。
映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の評価は95/100
高寿は投稿する電車の中で一目惚れをする。なけなしの勇気を出して愛美に声をかける。彼女は立ち止まってくれて、目を潤ませながら話を聞いてくれた。
場所も指定せずに再会の約束をした彼女は、翌日に高寿の前に現れる。
「福寿さん」「愛美さん」「愛美」と呼び方が変わり、親しくなっていく中で彼女はいつも泣いていた。
高寿は彼女が忘れていったメモ帳を見つける。日記が書いてあった。しかしその内容は、、、、、。
映画も面白かったし、映画を見た環境も面白かったです。
この映画は私の傲慢な思い上がりをぶん殴ってくれました。
30日目の教室に愛美は遠慮がちに入ってきました。それは私が見たくもあり見たくなかった表情でした。
彼女の「大丈夫です」に震えたよ。
最後の振り返りが切なかったです。少し蛇足感を感じ、これがなければ「二度見る」ができるんだけどなぁと思いました。
けど、周囲の反応を見ると、あのまとめは必要でした。ついてこれてなかったよ。私も結構ギリギリでした。
思えば、キャッチフレーズも「二回目も泣ける」とかつけられるはずなのにつけてないです。
なんか、、、、すげえな、、、、。
貴方は必ずに二回見ると豪語していた映画
www.frederica-movie-review.com
設定について
愛美はパラレルワールドの住人です。
そして、そのパラレルワールドはこちら側とは時間のベクトルが逆なんです。
(二つの世界の横断して世界を救ったりとかのSFの世界を描きたいわけではないので黙って飲み込んでください)
黒板に書いてあったことを書いておきます。この設定をCGを一切使わずに現実に存在するものだけで表現しています。それは物語をSF方向にもっていかないという意思だと思います。
高寿↓ | ||
5歳 | 愛美が湖で助ける | 35歳 |
10歳 | 愛美が箱を渡す | 30歳 |
15歳 | 25歳 | |
20歳 | 本作の舞台 | 20歳 |
25歳 | 高寿が絵を見せて説明をする | 15歳 |
30歳 | 10歳 | |
35歳 | 高寿が祭りでの爆発から守る | 5歳 |
愛美↑ |
お互いに二十歳までのことしか経験していないです。そこから先は相手からお話として聞いただけです。
※気にならなかったら読まないほうがいいです。一日の経過のベクトルは一緒であるということ
私の理解をもう一つ混乱させたのは一日の経過の流れが一致していることです。
時間の流れが逆ってことは一日の流れも逆なんじゃないの?
愛美は23:59:59になると、翌日(高寿の世界では前日)の00:00:00にワープします。(愛美から見れば、高寿の方がワープしているという感覚だと思いますが)
もう一度言います。
(二つの世界の横断して世界を救ったりとかのSFの世界を描きたいわけではないので黙って飲み込んでください)
私は飲み込みました。
本作は時間をひっくり返してますが、空間をひっくり返すとこうなるのかな
www.frederica-movie-review.com
俺様知恵袋!(ネタバレありver)
話を混乱させるポイントの一つだけフォローさせていただきます。
Q.高寿の前に現れた35歳と30歳の愛美のことを、どうして20歳の愛美は知っているのですか?向こうの世界はこちらの世界と同じ時の流れで年齢が戻っていく世界なのですか?
A.いいえ、向こうの世界はこちらの世界とは逆ベクトルです。
20歳の愛美は、25歳の高寿から未来のことを15歳の時に聞いたことがあるので知っているだけです。
劇中では「35歳の私が5歳の高寿を助けたんだよ」といっていますが、「私は35歳の時に5歳の高寿を助けるらしいよ」です。
劇中では「30歳の私が15歳の高寿に小箱を渡したんだよ」といっていますが、「私は30歳の時に10歳の高寿に小箱を渡さなきゃいけないんだよ。渡そうと思っているよ」です。
私がかなり混乱したポイントだったので書き出してみました。
一日目と二日目。私の傲慢を打ち砕く
鴨川オモロー*1師匠がおっしゃっていたところから派生した言葉。
「面白いところが点で止まっている、点と点をつないで線にして、線と線をつないで面にして、面と面を組み合わせて立体にせなあかん」
別記事に細かく書きますが、舐めてかかりました。
タイトルが「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」でしょ?で、一日目に全てを達観している愛美でしょ?タイトルでネタバレしすぎてるでしょ(笑)
私ほど映画を見ていると不思議で何でもないよ。この愛美は、これから起こる大事件を全て知っているんでしょ?何も知らない高寿をいとおしく思っているんでしょ?
二日目からは何も知らない愛美と合流するのかな?と思っていました。一日目は創作物としての最初のインパクトを作り、もう一度見た時の感動ポイントを作っただけだと思ったので。けど、二日目の愛美もいろいろな事情を知っていそうな泣き虫の愛美でした。二日目の愛美は一日目からつながっている愛美でした。(そう思ったんだよ!)
そうかタイムリープ物か?タイムリープものか!!いつ時空を飛び越えるんだい!?この後、なんやかやで高寿は意識不明になって愛美は時空を超えて助けようとしているんだね!(どや顔で)タイトルで壮絶なネタバレをしているんだから、それを上回る展開があるんだろうな?
私が当然のように想像したのは点と点が線になることまでです。軽々と私の想像を超えて立体を見せていただきました。傲慢でした。スイマセン。
描かれているのはそんな表層にある設定の妙ではありませんでした。
タイトルまで。「初めて」という言葉。軽やかに上がっていくアパートの階段
高寿のアパートに引っ越し手伝いをしに来た時、最初にアパートの階段を上がる愛美のステップは軽やかでした。勝手知っている我が家調でした。そのはずですね。何度も通ったところだもん。
高寿が「初めて」というたびに、愛美にとっては忘れていたい「最後」ということを認識させられます。泣けるぜ、おい。
この映画はタイトルが出るのがかなり遅いです。そのため、”ここからは論点や主題を変えていくよ”ってのがすごくわかりやすくなっています。
愛美(小松奈菜さん)の気持ちを考えるために二度目を見たくなる。
考えてみると、高寿のアパートにメモ帳を忘れていったのってわざとなんだよね。だって、愛美にとっての前日に「高寿がノートを見たことによる告白」をしているんだもん。
だからこそ電話したときに「メモ帳忘れちゃったけど見ないで!」じゃなくて「メモ帳見たよね?」から入ったんだよね?
、、、、いや、違うか?ごめん、結論だけ書きます。
愛美にとっては
ー前日ーー
- デート先で大げんか。
ー中日ーー
- 01:00に「メモ帳見たよね?」と電話する
- 06:00に教室にてパラレルワールドから来たのだと告白する(なんで部外者が校舎の内部がわかるのかと思ったけど、25歳の高寿に”20歳になったらここにきて!”と指定された場所であり、最初の日に高寿と場所なんだね)
- 夜 大混乱した高寿とわかれる
ー翌日ーー
- 22:00にHする。彼女にとっては、喧嘩して混乱させた後のH。
- 22:30に「いいよ、一人で帰る、寝てなよ」という。あれは配慮というよりは、泣きたかったのかも。そういえば、シーツからしばらく顔を出さなかったのはこのシーンだっけ?
- 23:00にメモ帳を置いて高寿の部屋を出る
私なら全部投げ出すかもしれません。
20日過ぎてからの小松奈菜さんの見事さ
見ててずっと感じて居た違和感があります。
高寿は一日目は他人行儀であり、だんだん心を開いていきます。(愛美としてはずっとくっつきたいのをこらえていたと思いますが話がややこしくなるので省きます)
ってことはさ、愛美同じなんじゃない?
彼女は先に事情を知っていただけなんですよ。ミッションがあって高寿に近付いた特殊機関のエージェントではないんです。ただの女の子なんです。
だんだん他人行儀になっていくのを感じました。BBQで東出昌大さんと会った時は見事でしたよ。
彼女にとって、二日目で両親に会わされることになるんですよ。話に聞いていることとはいえ、二日目で行くかぁ?
30日目。
その二日目の違和感を全て吹き飛ばしてくれたのが、30日目です。愛美にとっての一日目です。愛美が教室に入ってきたときに「1日目」と出てきます。愛美がド緊張してます。
そこにいたのは電車で初めて愛美を見つけた時の高寿ではありませんでした。立場を逆にして、説明し、絵を描く。絵を描く、描いてもらう、というのは関係を親密にする。絵なんて描いたことありませんが飲み込めました。たとえ二日目でも運命を感じているなら両親に会いに行くかもしれませんね。ビーフシチューの隠し味は見事でした。
DVD特典にお願い
DVDはおそらくキャプチャを「一日目」「二日目」~「30日目」とつけていくと思います。
ぜひ、「30日目」~「二日目」「一日目」とみれるような仕掛けをお願いしたいです。愛美側の気持ちになって見たいです。
引っ越しの日に東出昌大さんと初めて会った日に「これからも高寿をお願いします」と頭を下げたときに一緒に泣きたいです。
映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』のCAST
南山高寿 - 福士蒼汰さん
ど真ん中の15日を過ぎると、彼の持っている情報量の方が多くなるんだよね。
福寿愛美 - 小松菜奈さん
たぶん、考えすぎなんだと思うけど、
一日目が達観していて、30日目に向けて初々しく、高寿との距離感も開いていったような気がする。
それの終着点が30日目の「大丈夫です」。見事でした。
上山正一 - 東出昌大さん
タオルハチマキ姿が似合ってました。
清原果耶さん
中学生の愛美です
南山 たかもり - 大鷹明良さん
親父さんが何か知っているかと思いましたが、若い娘さんにド緊張していただけだね。
南山 えいこ - 宮崎美子さん
ビーフシチューに感動。
映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』のまとめ
- 設定がややこしいけど、乗り越える価値がある。
- もう一度みたい。二度目のほうが泣ける。
- 愛美は普通の女の子
- 映画を見ることに、傲慢になって居た自分に気づかせていただきました。ありがとうございます。
映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』のベストシーンとセリフシーン
ベストシーン
ラストの1日目。
意識して本に目を落としたり外を見る愛美がかわいくて、切ない
セリフシーン
30日目に高寿が教室に入ってきた声をかけた時に返した言葉。
大丈夫です。
他人行儀感が切ない。
映画『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』の評判
4.5/5
yahoo映画より(2016.12.25現在)
201レビューは集計しきれなかったです。
設定を飲み込めなかったり、設定を飲み込むのが精いっぱいだったり人がいらっしゃいました。
難しいよね。
外的要因のほう
www.frederica-movie-review.com
タグ
監督:-三木孝浩さん-
脚本:-吉田智子さん-
俳優-福士蒼汰さん- -小松菜奈さん- -東出昌大さん- -山田裕貴さん- -大鷹明良さん- -宮崎美子さん-
*1:鴨川オモロー師匠は実在しません。げいにん!というNMB48の番組での設定です。番組内で横山由依さんは超有名はがき職人という設定で、ラジオネームが鴨川オモローなんです。番組中で言っていたのは、漫才に対するダメ出しでした。面白い設定を思いついても使いきれていないことに対する説教です。正確には「設定のオモシロをその後の展開のオモシロが超えてこうへん!こんなところにこんな奴がおったらオモシロいんじゃなかろうかという点の発想で満足してんねん。その後にこんな展開が起こったらオモシロいんじゃなかろうかというのをちゃんと考えて点を線にしていく!それがコントや!」です。