いつでもだれでも楽しめる娯楽映画
コメディ映画だと思いながら見始めました。タイトルもCMもコメディ部分を前面に出していたので。
そのままコメディ映画として見ることもできますが、佐々木蔵之介さん演じる殿の誠実な人柄を軸にした時代劇映画がメインですね。TVの映画番組で年1で放送されることになりそうな爽快さで、お茶の間でお茶とお母さんが切ったリンゴと食べながら見れる。エッチぃシーンもなく(お咲は何やっている人?と聞かれたらマッサージ屋さんと答えましょう)、子供が笑ったらお父さんが新聞から目を離してテレビを見るみたいな一家団らんの中に入ってこれそうな映画です。
一度見ただけですが、つじつまも全部あっているように見えました。ちょっといじってほったらかしにした枝葉の話もなし。すべて回収されてました。何回も見直せばほころびが見えてきちゃうのかもしれないけど、初見でほころびに気づけないような作りになっていれば十分ですよ。
ここから先はネタバレです!
殺陣
すっきりするポイントの一つです。鈴木吉之丞(知念侑李さん)らが演じる家臣らは田舎侍で文字通り山あり谷ありの道を進み、這う這うの体で江戸にたどりつく頃には見ている側にかなり親近感ができています。山道で襲われた時は小汚い姿でどうにか逃げ切ったのに、クライマックスでは正装して大立ち回りで忍びたちと戦います。
内藤政醇(佐々木蔵之介さん)だけではなくかっこよく湯長谷藩家臣も活躍してくれてスカッとしました。
雲隠段蔵(伊原剛志さん)や忍びが超人的な技は許容範囲。火を吐くとかじゃなく、ジャンプして二階の屋根に飛び乗るぐらいはいいんじゃないかな。
見栄・とっ散らかったもののまとめ方
上にも少し書きましたが、主要な人物には全て見栄を切るシーンが用意されています。
内藤政醇(佐々木蔵之介さん)は主人公なのでかっこよく、窮地にうまくいったのは彼の人柄であり、話をまとめたのも彼の人柄です。最後に大根を使ってくるとはね。
家臣たちは上記のとおり、時代劇らしい大立ち回りです。映画の冒頭でかるく裏付けされているのもいい。
敵(陣内孝則さん)が退場した後のお咲(深田恭子)さんがタンカを切るのがよかった。老中首座(石橋蓮司さん)がしっかりと受け止めるのもよかった。
市井の意見を聞き入れる上層部に明るい未来を感じました。
キャスト
和田聰宏さんてどこかで見たことあると思ってたんだけど、白衣のなみだの2部で主人公の不良医師だね。
スタッフロールで西村雅彦さんは中途半端な位置にありました。彼は裏回しの主人公です。役回りと言い、キャリアといい、佐々木さんの次かトメに出てきてもいいと思うんだけどね。
佐々木蔵之介 | 内藤政醇 |
深田恭子 | お咲 |
伊原剛志 | 雲隠段蔵 |
寺脇康文 | 荒木源八郎 |
上地雄輔 | 秋山平吾 |
知念侑李 | 鈴木吉之丞 |
柄本時生 | 増田弘忠 |
六角精児 | 今村清右衛門 |
市川猿之助 | 徳川吉宗 |
石橋蓮司 | 松平輝貞 |
陣内孝則 | 松平信祝 |
西村雅彦 | 相馬兼嗣 |
甲本雅裕 | |
近藤公園 | |
忍成修吾 | |
和田聰宏 | |
冨浦智嗣 | |
舞羽美海 | |
前田旺志郎 |
みんなの評価
点数はそれほど伸びてないけど、コメントは”面白い”が多い。 想像以上じゃなかったけど、楽しめたってことかな?