アヴェ・マリターレを見てきました。
TBSラジオのJUNKで告知がずっと流れていたアヴェ・マリターレ。初日で見てきました。
笑い脳筋、考察脳筋、推理脳筋をフルに回転させてくれた楽しい時間でした。
話の流れがこちらの思考に対して
- 1歩後(すでに気づいていたことの答え合わせ)
- 同じ歩幅(そうか、そうなるよねー)
- 1歩先(そっちの可能性には気づいてなかった!)
- 20歩先(想定外だった!だけど納得だ!!)
と、入り乱れてて気持ちと思考の振り回され方が心地よかったです。
一番楽しそうにしてたのは芹澤優さん
最初っから最後まで楽しそうに演じてました。若いっていいですな。そこにいるってだけで元気がもらえたよ。
他にも「あの演技の変調の仕方は楽しいんだろうな」と思ったことがありますが、ネタバレになってしまうのでのちほど、、、、。
未来(三森千愛さん)もこよみ(猪狩敦子さん)も自分の価値観に準じた心優しい女性でした。浅沼晋太郎さんの好み?
あ、天津向さんは無駄にかっこよかったです。あのカッコよさは本当に無駄だと思います(笑)
ごめんなさい。初日に遅れて来たのは私です。
始まってから入ってきたのは私です。壁際から二つ目の席だったので、4人ぐらいの方の席の前を歩きました。ごめんなさい。
100%私が悪いのですが、冒頭を見てなかったので、一人の方に対して先入観なく見れてしまい、出てきた瞬間に正体が分かってしまいました。自分が悪いとはいえ残念。
帰りはエレベーターでしか帰れないらしい
紀伊国屋サザンシアターは7Fです。私が見たのは19:00-21:30だったので、階下のお店は閉店しています。そのためか、階段が使えないことを警備員さんがアナウスしてました。舞台のわきにエレベーターが2基、ちょっと遠めのところに3基。10分も待つことはありませんが、ちょっとした行列ができます。開演前に買い物を済ませているなら、さっさと降りちゃったほうがいいかもしれません。
ネタバレ感想は3/22に!
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03/21 22:00 アヴェ・マリターレのネタバレです。
限(小林勝也さん)
上で書いた、遅刻してきたために正体がすぐにわかってしまったのは限(小林勝也さん)が死んだ時男の親父ってこと。
私が座る前に「結婚に反対しているのであまりしゃべらない花嫁の父親」を演出されていたんですよね。きっと。それを見ていないので、時男にしか見えない幽霊なんだろうなと気づきました。
未来(三森千愛さん)の父親とも思わなかったのは、肖像画がそっくりだったから。もちろん先入観を説明しているときは「あ、肖像画は似てると思ったけど、未 来の父親の霊か」と認識を改めてました。
※もし肖像画と小林勝也さんが似てなかったのなら、私の視力の問題です。だけど顔の輪郭や頭の形が似てたんだよ ね。”遠目で見たら何となく小林勝也さんと似ている絵”を発注したら、視力が悪くぼやーと見えていた私が想定よりも多く情報を受け取ってしまったのかな?
ああ、そうだ、天津向さん。パンフレット見るまで忘れてたよ。気づかなかったよ。私の中にいる天津向さんはデブで関西弁でアイドルオタクの妄想を垂れ流す人だったのに、江戸弁で無駄にかっこいいんだもん。
私の知っている天津向
※ 近所のツタヤにいたら映画のバタフライエフェクトは5本もあるのにすべて借り出されてました?アヴェ・マリターレがバタフライエフェクトの貸し出し回転率 を変えた?、、、というのは考えすぎだね。しょうがないので(←?)TBSラジオ「伊集院光のツタヤに行ってこれ借りよう」で提示されていたイコライ ザー、ファミリーツリーとエロDVD5本(5本借りると1000円になる)を借りて帰りました。
楽しかっただろうなと思った演者さんたち(=私が度肝を抜かれた)
話 が展開されていくうちに、そのキャラの裏の顔が見えてくることは観劇の醍醐味の一つですが、今回は違いました。時雄が乗り移っていくので、それまでの伏線 も何もなく演技が変調するんですよ。それが楽しかったね。アニメなんかで、AがBの体に入りBがしゃべっているんだけどAの声、なんて演出がありますが、 三次元で見るとまた違った感覚に陥りますね。
- 間弘志(菊地創さん)に乗り移った時雄
ここについては違和感がなかった。だってそこまでで間のキャラが確立されてなかったんだもん。ちょっとしか出てなかった謎キャラが突然コミカルに暴れ出してびっくりはしたけどね。
そこに時雄がいるのに観客は間を時雄として追いかける状態。いい感じで頭の中をかきまわしてもらいました。
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末永(谷口賢志さん)に乗り移った時雄
乗り移りのルールが完全にわかったので、末永が登場するまでの「今回は誰だろう?」ってドキドキ感が貯まりませんでした。
その前からちょっとクールキャラが崩れちゃってましたが、すらりと立っていた末永がドタバタし始めて頭の中が混乱(笑)。
これって時雄の人となりを最初に正確に伝えておかなければ、私たち観客は納得しません。でも私は「あの人の中身は確かに時雄だ」と思いました。無駄にはっき りとした特徴(語尾に「なり」をつける、コーヒーの飲み方が人と違うなど)がないのに「あれは時雄だ」と飲み込めたんです。脚本も演者さんもすごくない?
一方で乗り移りがなかったのに変調した人たちがいます。
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未来(三森千愛さん)
末永と二人きりの時はあんなテンションなんだ!そして末永はそのテンションを受け止めて歌い返せるんだ!そりゃもう「この人しかいない!」と思いますね
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針谷(郷本直也さん)
最初は1.怖い人だったのに、2.男気のある兄貴になり、3.涙もろい人に変わっていった人。
今書いて思ったのは
「1.怖い人」と「2.男気のある兄貴」はなんとなくつながりがわかり、
「2.男気のある兄貴」と「3.涙もろい人」もなんとなく感情として地続きです。
けど、「1.怖い人」と「3.涙もろい人」は直結しません。変調が楽しく、私の感情が脚本上で転がされたってことですね。心地よかったです。
時雄が針谷の扱いに慣れているところもツボでしたw (背を向けて涙をこらえている針谷にノールックで「ティッシュそこ」って教えてあげるところとか)
時雄暗殺計画
申し訳ないですが、私はbpmという団体も浅沼晋太郎さんも今回見るまで知りませんでした。なぜ観劇したかといえば、このブログに舞台の要素もいれたいと考えていた時に、TBSラジオjunkでCMが流れていていたからです。
ですが中盤で私は顔も過去の作品も知らない脚本家を「綺麗に終わらせてすっきりさせてくれるだろう」と信用しました。だからこその弊害が出ました。三人に時雄を殺したり金庫の金を盗む意図はなく、むしろ時雄を喜ばすつもりなんだろうと中盤で結論づいてました。
なので、こよみ姿の時雄がすべてを知った時に意外性を感じなかった。ちょっと残念。
黄泉の世界の三人
翼(浅沼晋太郎さん)は最初っから最後まで何言ってっかわからず(笑)。カーテンコールで彼がまともに話しを始めてびっくりだよ。
怪は確かに悪魔でした(笑)。調子よくフレンドリーに近寄ってくる奴は信用してはいけないってのを地で行くひとでした。
強い女性陣
こよみ(猪狩敦子さん)も未来(三森千愛さん)も聖水(芹沢優さん)も、自分のルールを持っていて、それからぶれない生き方をしてました。一見すると自分の利や感情にしか興味がないように見えます。
けど、こよみは時雄の誕生日のために計画を立てたり、未来は亡父や婚約者に申し訳なく思って結婚を取りやめたり、聖水は悪魔と契約を破棄してくれたりとやさしい人たちでした。
やっぱ目を引くのは芹沢優さんの元気さだね。黒メイド衣装とツンデレがかわいかったです。
最後のタイムリープ
結婚式取りやめ部分を厚くしてくるとは思いませんでした。けど、そうですね、そこを解決しないとすっきりしませんね。私が意識していた問題リストよりも問題は多く(亡くなった親父さんとのわだかまりとかね)、それらをすべて解決してもらいました。
タイムリープしていた本題は、ご想像におまかせ、でした。本題を放り投げられた感覚はなく、すべてがハッピーエンドでしたね。
アヴェ・マリターレの感想まとめ
- 楽しい時間でした。新宿って比較的になれた土地のつもりだったんですが、道にまよって最初から見れなかったのか、、、それが心残り。
- 誰かが乗り移るというあまり見ないキャラのカタルシスの仕方が楽しかった。時雄は誰かに乗り移っているのに、時雄がそこにいるっていう不思議さ
- 芹沢優さんの元気とツンデレ