こんにちは。フレデリカです。「伊藤くん A to E」を見てきました。初日のラスト上映で場内10人弱。いや、十分に面白いよ。
伊藤くん A to E - 作品情報
作品情報
- キャスト:岡田将生さん 木村文乃さん 佐々木希さん 志田未来さん 池田エライザさん 夏帆さん 田口トモロヲさん 中村倫也さん 田中圭さん
- 監督:廣木隆一さん
- 脚本:青塚美穂さん
- 公開日:2018.01.13
- ジャンル:青春
- 上演時間:126分
- レーティング:なし
公式HP
あらすじ
落ち目の脚本家・矢崎莉桜は、“伊藤”という男について悩む【A】~【D】4 人の女たちの切実な恋愛相談を、新作脚本のネタにしようと企んでいる。心の中で毒づきながら「もっと無様に」なるよう巧みに女たちを誘導、そんな莉桜の前に“伊藤”が現れる。“伊藤”は莉桜が主宰するシナリオスクールの生徒。中身が無く、いつも口先だけの彼が、なぜか莉桜と同じ 4人の女たちについての脚本を書いていたのだ。しかもそこには、莉桜のネタにはない 5人目【E】の女が存在し…。
“伊藤”の狙いは一体なんなのか―。莉桜は、徐々に追い詰められていく。
恋愛のオトコあるあると恋愛のオンナあるあるかな?そうなっちゃうと私にはわからない世界かもしれないですね。恋愛は縁遠い人生を歩いてきちゃったんで。
監督の廣木隆一さん、ちょっと良い印象がないかも。ついでに恋愛あるある探しだと私に経験値がないから、監督さんが描きたかったものを私が受け取れないかも。
告知PV
ここから先は 伊藤くん A to E の感想です。ネタバレしてます!!
伊藤くん A to E - ネタバレ感想- 評価:80/100
全国公開向けにカスタマイズはされてますが、ミニシアター向きだと思いました。
気持ちの良いはっきりとしたハッピーエンドやバッドエンドじゃないですね。最後に初心に返って矢崎がひたむきさを取り戻してましたが。
恋愛の話のようで生き方の話なんだよなぁ。
A,B,C,Dは伊藤を鏡にして自分の問題と向き合ってる。
自分の部分のまとめは自分で言ってるんですよね。ほとんどは伊藤への悪口か見切り宣言だったりするけど。
後半は「ミニシアターならこんなにわかりやすくなってないだろうなー」と思いながら見てました。
教室のベランダ(?)での矢崎vs伊藤は尺が半分になってヒントや象徴的な言葉しか言わないだろうし、クズケンとの言い争いが終わった後に突然お風呂の封印と解き始めかねない。
丁寧にやってくれてありがたかった。伊藤の考えは言葉にしといてくれないと消化しきれない。んで、これは私だと消化して思った。
それにしても木村文乃さんが綺麗でした!!
自信ありまくりの美人顔、中盤の余裕のない美人顔、最後の霧が晴れた顔。どこを切り取ってもきれいでした!!
あ、恋愛あるあるはやっぱりうなづけなかったです。私、恋愛経験値少ないのよ。
女性たち
伊藤を触媒にして自分の歩く道を見つけた人たち。
島原智美(A) - 佐々木希さん
夢語りのダメンズ好き。5年かけたことに対して見返りを求めないと振り切るのはきついですよね。この場合の見返りは”伊藤の愛”ってことになりますが、それを求めるあまり無意味になったとしても20万円を伊藤ににぎらせて”絆”という結果を得ようとする。
伊藤が20万円をうけとってたらどうなったんですかね。彼女は幸せな気持ちになったでしょうが、依存症になって病むことになるよなぁ
野瀬修子(B) - 志田未来さん
ABCD四人の中で、私を一番直撃した保留クセの人。
カイジに出てきてた利根川の言葉を思い出しました。
「ギブアップ・・・・? 真剣勝負にそんなものあるか・・・・ プロレスじゃあるまいし・・・・
奴らの精神はまるで病人・・・・ どんな事態に至ろうと・・・・ とことん真剣になれぬ・・・・という病だ・・・・
通常奴らは・・・・生涯その『仮』から目覚めない・・・・!
半ば眠っているような意識で日々を繰り返す 退屈を忌み嫌いながら その根本原因病理にはほおかむり
なぜそんなくそ面白くもない気分で・・・・この人生の貴重な1日1日を塗り潰せるか・・・・というと・・・・
いつもどんな時も 現実は奴らにとって『仮』だからだ
現実(こんなもの)が・・・・自分の本当のはずがない・・・・ 奴らはそう思いたいんだ・・・・
自分の人生の本番はまだ先なんだと・・・・! 『本当のオレ』を使ってないから今はこの程度なのだと・・・・
そう飽きず言い続け・・・・ 結局は・・・・ 老い・・・・ 死ぬっ・・・・!」
他人の言葉を借りて逃げておかない(笑)とどこまでも書くことになるのでこの辺で。
相田聡子(C) - 池田エライザさん
彼女は本当に親友が心配だと本気で思ってます。自分の本心に気づいてないですね。
伊藤に経験豊富と評されてましたが、先に経験した親友の上を行きたくて雑誌なんかで仕入れた知識を駆使しただけ?
伊藤が親友を見下したことを言った時、
親友を見下すためだけにHしたとようやく気付き、夜明けのガードレールにすがって泣きました。
自分が気付いていない嫉妬に気づける人はなかなかいないですよ。私も数年後に「あの時向きになったのは要するに嫉妬だったか」と一人で真っ赤になって枕に八つ当たりをすることがあります(笑)。
神保実希(D) - 夏帆さん
一番ちゃんと自分を持っている子。恋愛下手の自覚があるから、らしくなく焦った結果、様々な人々を傷つけてしまいました。
伊藤誠二郎 - 岡田将生さん
クライマックスで、あの痛男があんなに自分のポリシーを理路整然と語るとは。
「リングに上がらなければ負けることはない」「(戦わないと人生無意味は)強者の思考」。私もそれをよく考えますが、折り合いがつかないんだよねー。
他人に左右されないという意味では神保実希(D)が理想です。(彼女はポリシーのは背骨がもろすぎたけど。)
けど、どうしても相対評価を考えてしまい相田聡子(C)のような無駄な意地を張るようになり、野瀬修子(B)のように結論を先送りにし、自分では何もしないで島原智美(A)のように他人に自分の価値を託したような気になる。
矢崎の返事は「それでも私は戦い続ける」でした。結局は「強者の思考」。伊藤君は「矢崎と自分では価値観が違う」と割り切れる程度でしかありません。
伊藤と同じ施行に陥りやすい私としては、矢崎に伊藤を明確にやり込めてほしかった。
諦観している人間の心に言葉を響かせるのは難しいけどね。
矢崎莉桜(E) - 木村文乃さん
自分は神様だと思っていた人(笑)。中盤は完全にヤなやつになっていたので、田村にすがって、スリッパを投げた時は少し気持ちよかった(←性格悪いです、私)
腕と駆け引きばっかで人の善意や誠意を信用できなくなっていて、田村の誠意を知った時、お風呂の封印を開けました。封印の中が綺麗でよかったね、澄み切った心を取り戻して仕事に真摯になりました。
なんとなく思ってた類似作品
- 序盤は恋愛あるあるだと思ってました。
- あれ?笑い飛ばす話じゃないぞと思い始めた中盤
- 最後は一転して仕事の話
www.frederica-movie-review.com彼女たちは中盤の矢崎に比べては失礼なほど、仕事に対して真摯です。
その他
評判
2.96/5 (yahoo映画 2018.01.29)
ドラマや原作からかなりはしょられているらしく、初見じゃわからないという人も多々。
低評価している人も、映画をしっかりとみて低評価にしているのが印象的です。
タグ
監督:-廣木隆一さん-
脚本:-青塚美穂さん-
俳優:-岡田将生さん- -木村文乃さん- -佐々木希さん- -志田未来さん- -池田エライザさん- -夏帆さん- -田口トモロヲさん- -中村倫也さん- -田中圭さん-