フレデリカ LOVE 邦画<ネタバレ>

内容を知っている方だけどうぞ。ネタバレで感想や評価を書いています。たまに批評・解説になっちゃっているところもあり。

【伊集院ツタヤレンタル】24の瞳(1954年白黒映画)/小林悠アナ

1.高峰秀子の演技のすごさ。19-46歳まで演じている。30才ぐらい年相応にしか見えない。手の演技など。

生徒が大人になっての再会でロングショットのシーンがあるんですが、明らかに一人だけ年齢が違うのが分かりました。

役者の実年齢は同じくらいだよね?でも、わかりました。そして跳ねるように歩く生徒たちに敬われているのもわかりました。

高峰秀子さん、きれいです。

 

2.子ども一人ひとりの顔、四年間の成長が見て分かる。同一人物なの?ってぐらい子ども。1年生のときの子供と5年生のときの子供は兄弟。水木しげるに出てくるような普通な子供の顔をしている。

洋服を着て清潔感のある大石先生に対して子供たちが汚いこと汚いこと(笑)

3.みんなを撮った写真。盲目の男の子が一言。さりげなさすぎるのでよく見ててください。ナタリーがおふくろさんに説明した時にナタリーが泣いた。しかも喫茶店で。つられておふくろさんが泣いた。

子供のころに病気で伏せている女の子とリンクするシーンですね。みんな、あの時の泣き遠足がずっと心の支えだったと。

 

小豆島









私にとって小豆島とは「ビッグダディのいたとこ」だったんですが、「24の瞳」を見たことだし、私も「24の瞳の舞台」と言ってもいいかな?

反戦映画?

作られたのが戦争終わって9年後。まだ戦争の傷痕がはっきり残っている時代ですよね。ですが、自分の意見を言える世の中になっていっているようになっているように感じました。みんなが思っていたこと「靖国の母にならなくてもいい」。軍国主義の中では処刑されてしまう言葉ですし、戦後は国を否定するようなことを言ってはいけない風潮だったと思ってしまいます。小説が発表されたのが戦争から7年後、映画が9年後。戦争が嫌だったとはっきりと言えるようになったエポック的な映画だったのではないでしょうか。

しかしこの映画の肝は「時代のうねりの中にあって悲劇が待ち受けていてもしっかり生きる」だったような気がします。時代背景的に男女差別と貧富の差と戦争で表現されていたような気がします。

....すんません、戦争を体験した世代ではないのですが、作者や監督が言いたかったのが「戦争反対」なら主題を取り間違えたのが申し訳なさすぎるのではっきりとは断ずることができないんですよ。

周囲の評

物語のターニングポイントとして「戦争」を挙げている方は多いけど、「戦争」は重要だけど主題に置いていないという感じ。私の感じ方もあながち間違ってないかな?