こんにちは。フレデリカです。
共食い - 作品情報
作品情報
- キャスト:
- 監督:青山真治さん
- 脚本:荒井晴彦さん
- 公開日:2013.09.07
- ジャンル:人生・日常
- 上演時間:102分
- レーティング: G
あらすじ&鑑賞前感想
昭和63年の夏。遠馬(菅田将暉)は、17歳の男子高校生だ。父の円(光石研)と父の愛人の琴子(篠原友希子)と三人で、川辺の一軒家に暮らしている。円との性交のたびに殴られたり首を絞められたりするせいで、琴子の顔には痣ができる。その現場を見ていた遠馬は、円の血をひく自分も恋人の千種(木下美咲)に同じことをするのではないかと恐れている。
母の仁子(田中裕子)は橋の反対側で魚屋を営んでいる。戦争で空襲に遭って左手首を失った彼女は、特注の義手をつけて魚を下ろす。
ここから先は 共食い の感想です。ネタバレしてます!!
共食い - キャラクターと俳優
親子
遠馬-菅田将暉さん
この人を中心にして見ちゃうと論点がブレまくる気がする。Hしている菅田将暉さんを見るためにこの映画を見るのならそれでいいですが。
本人としては大問題ですが、スクリーンの外側から見ている側から見ると菅田将暉さんの迷いは論点がずれてるようにしか見えない。
円-光石研さん
ラスプーチンかぁ!!というようなチンチンの持ち主。
蚊帳の向こうに見えたチンチンはすごかったですね(笑)
女性たち
千種-木下美咲さん
嵐の日の社では親父に無理やり犯されたってことでいいんだよね?その後、異様にたんたんとしてて怖いぐらいなんだけど。
菅田将暉さんのおふくろさんが捕まった後、おふくろさんの魚屋さん(?)を一人で切り盛りしてて、帰ってきた菅田将暉さんと同棲を始めます。
千種って着ているものと日傘からいって、イイトコの子なんじゃないの?それが勝手に家が出るのもおかしい。犯された息子の手を借りてその場を離れ、元嫁の店を切り盛りする。千種という人物が色々とつながらないというかご都合主義というか。
前半で、菅田将暉さんがウナギ釣りをしています。親父に誘われたはずが親父は来ません。おふくろさんとの穏やかな時間でした。
その裏で、この子が親父に襲われてるんじゃないかとドキドキしてました。そういうことじゃなかったみたいです。
琴子-篠原友希子さん
現在進行形で殴られてて、結局は逃げた人。殴られる恐怖よりもチンチンがよかった?
仁子-田中裕子さん
彼女を中心に見ると、どうにか色々な矛盾をスルーして言いたかったことが浮かんでくるような気がしています。
共食い - ネタバレ感想 ( 50 / 100 )
菅田将暉の迷いがずれている
親父さんが女性を殴るという行為は、Hしているときの前戯みたいなもんです。性癖です。
菅田将暉さんが心配している自分の中の獣はDVです。(最終的に菅田将暉さんの性癖はH中に首を絞めるというところにたどり着きますが、本人の心配とは違うので脇に置きます)
菅田将暉さんが千種に拒否られた時に首を絞めますが、親父の性癖としての暴力とは全く違うものです。
千種がまだHに慣れてなくて痛いから本能のままに腰を振れないという怒りは、親父が興奮した時に殴る現象とは別の感情。
主人公の意識と作品のテーマがずれているのはいいんだけど、作品のテーマが「暴力での支配欲」と「暴力という性癖」をごっちゃにしていると思うんだよなー。
あ、部屋で一人で暇をしているときに、彼はチンチンを撫でてます。それがあの親父の血を継いでいるという描写と女性かもしれませんが、十代の男なんて暇ならなんとなくチンチンで手遊びしているもんです。
あんなもんあんなもん。
親父の性癖
彼って、DV者じゃないよね?
おなかに子供がいるときは殴らないんだってさ。つまりDV者として扱われてるよね。
Hって両者が納得しているなら、どんなアクションもOKだと思ってます。だからSMが成立すると思ってます。Hの時に殴られることで興奮を感じる女性がいるなら彼にはぴったりのパートナーでしょう。琴子もある程度はそれで興奮してたみたいだし。
この人は傍若無人で女性も平気で殴るDV者ということで話を進めよう。彼から受けた印象は違うんだけど、そういうことで本作では機能しているっぽいので。
仁子(田中裕子さん)目線で見ればいいのかな?
仁子をピックアップするためと考えると
菅田将暉さんの悩みのズレ・親父の設定のおかしさ・千種の立ち直るベクトルのおかしさをそういったものとして飲み込める。
時代に流されて生きてきて、何かに落とし前もつけずに生きてきた仁子。旦那と分かれても、その土地を離れずに、つかず離れずの距離を保ってました。生まれ育ったとかでも何でもなく執着したい土地じゃないんだけどね。
その中途半端さが次の世代に影響を与えてしまったように感じたんでしょう。琴子は自分で近づいたが、千種はそうじゃなかった。過去に落とし前をつけるために旦那を刺しました。
中途半端にしていた自分にも非があるから罪を認めた。でも自分にはどうにもならない時代にも納得がいっていない。だからこそ「あの人よりも先に死なない」。現世から退場するところまで、時代に流されたくなかった。
昭和から平成に移りました。それは仁子の最後の意地だったのでしょう。
共食い のベストシーン
映画のキモ
仁子のセリフ
あの男の血を引くんはあんた一人で十分じゃ
ひょっとして本当は生んだのは失敗だと思ってる?
冗談
冗談というか予告がちょっと汚かったところ。
千種が菅田将暉さんに一言言ってさるシーンに乗せて流れたセリフ
「赤ちゃんができた」←琴子のセリフです
予告だと早めに親父と千種がHするように見えます。だからこそ、ウナギ釣りの時に、こっちが無駄にドキドキしたんだよ!
きれい・かわいい・色っぽい
Hするときの胸にできてたブラジャーの跡。
生活感と日常感と慣れてない感がよかった。
共食い の評判
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