フレデリカ LOVE 邦画<ネタバレ>

内容を知っている方だけどうぞ。ネタバレで感想や評価を書いています。たまに批評・解説になっちゃっているところもあり。

映画『少年たち』50点/ジャニーズさんのダンスと歌は伊達じゃなかった。ダンスと歌は、ね。

少年たち

たぶん、真ん中に隠れて緑ジャージがいるんでしょう。

 

こんにちは。フレデリカです。

少年たち - 作品情報

作品情報

shonentachi-movie.jp

  • キャスト:SixTONESSnow Man
  • 監督:本木克英さん
  • 脚本:石川勝己さん
  • 公開日:2019.03.29
  • ジャンル:アクション
  • 上演時間:104分
  • レーティング: G

あらすじ&鑑賞前感想

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2012年、とある少年刑務所。ここは犯罪に手を染めた少年たちがそれぞれの事情を抱えて収監される場所。刑務所内にはいくつかの房がある。赤房と青房の少年たちは互いにライバル視して喧嘩を繰り返し、黒房はそれを面白がって傍観している。常に監視され抑圧された刑務所ではあるが、それでもシャバよりはましだ。ある日、刑務所に一人の新入りがやってくる。身寄りのない彼は誰とも馴染もうとせず、いつも独りぼっちで日記を書いていた。そんな頃、新しい看守長が赴任してくる。徹底的にお前たちを鍛えなおす、と高圧的に告げ、少年たちを暴力で支配し始める看守長。以来、地獄のような日々が少年たちを待っていた。

映画 少年たち || TOHOシネマズ

 

ジャニーズと私。

男性アイドル市場を独占するために色々なことをやっていると聞いています。他の事務所の男性アイドルを音楽番組に出したら、その局からタレントをすべて引き上げるとか。

なので、他社が男性アイドルを売り出すときはちょっとひねられて世に出ていました。役者でデビューして歌中心の活動になったり、ポップな曲のバンドだったり、ダンス集団だったり

今でもジャニーズさんの威光ってあるんですかね?ミュージックステーションには「ジャニーズ枠」があるらしいけど

 

今はABChan-zooという番組を見てます。なんとなく私の生活に入ってくるんで、なんとなく見てます。河合郁人さんの笑い方が好きです。企画は義務じゃない教育や内博貴さんをひどい目に合わせるのが好きだったりします。

 

A.B.C-Z 橋本良亮 塚田僚一 河合郁人 戸塚祥太 五関晃一 ジャンボうちわ 5点セット ★「サマーなら歌って踊けて Johnnys’ SUMMARY 2008」ジャニーズグッズ

ここで、「実は私もジャニーズのオーディションに応募したことがある」とか話ができればよかったんですが、そんな過去は一切ありません。

ここから先は 少年たち の感想です。ネタバレしてます!!

少年たち - キャラクターと俳優

 

ごめん、どれも一緒に見えた。

感じたのはイケメンの基準が私にはもうわからないってこと。

ジャニーズに入るってのは、学校1のイケメンであることが最低条件だった私の頃でしたが、今は価値観の多様性が認められてますね(そんな大層な話ではない)

少年たち - ネタバレ感想 ( 50 / 100 )

ジャニーズさんのダンスと歌は伊達じゃなかった。

ミュージカルものって話が進まないんですよね。関係者が集まって話したら30分ぐらいで済むような話を2時間やっているイメージ。

その分、歌とダンスで観客に感情を溶け込ませてます。こちらが求めているのは長い話やややこしい話ではなく、心を震えさせてくれることなので、歌とダンスで登場人物と私をシンクロ率が上がるなら、短い話が引き伸びていようと見る価値があるとは思いますが

 

以下、良かったとこ・そうでもなかったとこをまとめてみましたが、、、、最初の10分がよかったと言っているだけかな?

 

本作は、演者を含めて関係者の長所や得意分野のクオリティは高いのですが、そうではないところがダメダメな印象です。

 

あ、本編と全く関係ないんだけど、今の刑務所ってすべての場所に監視カメラがついてて、24時間録画で1年保存とかしているんだろうなぁと思いました。

 

まず褒めます。

それなりに楽しめました。

ダンスと歌

ジャニーズをジャニーズたらしめている部分です。TV局に圧力をかけられる(もしくは、そんな噂が立ってしまう)には、やはり演者のレベルが必要であり、彼らが最も得意とするダンスは目を見張るものがありました。最初の10分のダンスは圧巻でした。

 

歌もよかったですよ。聞いてられる歌でした。悲しい曲はちゃんと悲しそうに歌ってたしね。 

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キメポーズ

キメポーズもバシっと決まってました。壁に寄りかかっているだけで絵になるポーズを演者のみんなが持ってる。推し(という言い方はジャニーズはしないんだっけ?)がいたら、うっとりできたことでしょう

 

PVとミュージカルの親和性

歌って踊っているシーンでの赤と青のコントラストや演者の配置は見事でした。特に最初の10分がノーカットで撮ったように切れ目がない。
映像の見せ方も多彩であり、映像の変化がダンスと融合している。

演者の高いダンススキルと長くPVを作ってきたスタッフさんの集大成のように見えました。お手本か最高峰になるような映像でした。

 

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得意技(ダンスと歌)以外のところがダメでした

じゃ、ほめたんで、後は好きなこと言いまーす

セリフが全員、棒。

最初の10分で圧倒された分、びっくりしちゃった。歌に感情を載せることと、セリフとはこうまで違うものかというほど、棒。
少女漫画原作の映画で、「”イケメン”がいるだけ損益分岐点は超えるでしょう。”イケメン”は演技ができないから、無愛想設定で!」の”イケメン”が10人以上いう感じ。少女漫画原作の映画だとヒロイン側の演技でどうにか持ち直すことがあるんですが、演技のできない”イケメン”だらけだとこうなりますか。

青か黒かわからない

刑務所設定なので、画面が暗いことがあります。そうすると演者が着ているジャージが青か黒かわからない。

私のように顔が認識できずに誰が誰だかわからないと言っているような門外漢にもわかりやすい色分けだったんですが、それが画面のせいでわからなくなっちゃうとは、、、、。他に緑や黄色もいたようだから、赤と青以外は全部みどりでよかったんじゃない?

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一番右が黒ジャージ。その隣が青ジャージ。

 

クライマックスの脱走計画へのテンションが角度25°

なんとなく脱走計画が持ち上がって、なんとなくダイケンが拒否って、なんとなく、、、なんとなく、、、、
脱走が始まった。脱走計画そのものがクライマックスじゃなくて、脱走計画の一部を急激に高い山場にするのかなー、、、、
あ、脱走計画が終わった。

こんな感じでした。赤のリーダーが中盤の早めで脱走を断念して囮役をしたのが、テンションが上がらない致命傷でした。

 

舞台での立て方と映画の立て方

舞台と映画の集客方法の一番の違いは、「何を見に行くかです」

映画は総合力で集客します。私なんかがそうですが、告知を見て”面白そうな内容だ!”で見に行きます。
一方で舞台は”この人を見に行こう!”だったりします。映画でも出演者目的で見に行くこともありますが、熱や割合が違います。

 

極端に言えば、目的のひとが端役の場合に大きな違いが出ます。
映画は「あの人、セリフがあったねー」で満足しますが、舞台は「あの人がメインのシーンがなかった!カネカエセ」になります

 

さて、本作。舞台のノリで主要人物+αぐらいの範囲で深堀しますが、その深堀は後で使わなかったり、必要なかったりしてます。看守の過去は本当にいらないと思うよ。
んでそっちに時間を取られちゃって主人公の深堀ができていないのでモヤモヤします。

 

ミュージカルを映画でやるのは難しいですね。

ミュージカルなどの舞台と映画の一番の違い。それは生身の圧倒です。

私が理屈バカをやっていられるのは、劇中の事態に対して一歩引いて冷静で見ていられるからです。
だけど、舞台ではそうはいかない。ステージから迫ってくる熱は冷静であることを捨てられて、劇中に対して映画よりも3歩前で感じることになります。

 

悪い言い方をすれば、ミュージカルや舞台では脚本に綻びがあっても、熱で感情移入できるんですよ。

映画だと、「ダイケンの過去ってこんなに丁寧に必要か?」とか思ってしまう。
でも舞台だとダイケンの過去も必要だと感じられるんですよ。ダイケンの演者さんを見に来たお客さんも満足するんですよ。

 

でも、私が見たのは映画です。映画としての距離感で見ると、主人公の転落死も黒ジャージチームの存在意義も刑務所の自治の良さも看守の嫌らしさも妊婦の山下リオさんとがん治療の森口瑤子さんが病院受付ですれ違うのも、ちょっと辛い。

表現方法はそれぞれです。舞台の表現方法をそのまま映画にもって来られても、ちょっと厳しいかも

高級ウニを食べたことがある人なら。

上記の感じで「舞台なら面白いかもしれないがなぁ」と思いながら見ていてふと思いました。

私、ウニが嫌いだったんですよ。
私が食べたことあるウニは回転ずしのウニ。友達の頼んだものを少し頂いて、何一つうまく感じませんでした。
「ウニなどという高級品が口に合わないのはいいことだ。なんせ金がかからない」と思ってました。
ある日、魚介系居酒屋で刺し盛についてきたウニをつまみました。すんげーうまかった。
たぶん、それまで私が食べてきたウニとは違うちゃんとしたウニだったんでしょう。
そこから、回転ずしのウニがおいしく食べられるようになりました。

回転ずしのウニがおいしく食べられるようになったのは、似たような味を使って、あの居酒屋で食べたウニを思い出しているからでしょう。

 

んで、本作なんですが。

完成度の高い歌とダンスはミュージカルでお客さんを圧倒したことは疑いようがありません。だから映画化されたわけだし。けど、映画として完成度は高いものではなかった。私は脚本を最後まで信用できなかった。

この映画を見て、観劇したミュージカルを思い出すのが、本作の見方だったのかもしれない。

日生劇場でオペラグラスで推しを見ていた時の記憶と画面いっぱいに映る推しをみて、自分の中で融合してうっとりするのが正しい見方かもしれないです。

 

イケメンばっかりの映画ならこっちが演技もキメポーズも楽しめます

www.frederica-movie-review.com

 

少年たち のベストシーン

映画のキモ

最初の10分のダンス。

 

パフォーマンスの高さや演出などなど、一見の価値はあり。”さすがはジャニーズさん”でした。

冗談

いつも二人で行く喫茶店に一人で行ったときに、店員が一人で来た理由を根掘り葉掘り聞いてきて、勝手に上からアドバイスを始めるシーン

 

何かの冗談かと思いました。私なら二度と行かない。
これも舞台なら飲み込めたんですかね。

 

きれい・かわいい・色っぽい

赤リーダーの回想のシーンで、アパートの前に小さい子を置いて、部屋の中に消えていく森口瑤子さん。左手がしっかりオトコに握られてました。

本シーンの意味合いは置いて行かれた小さい子供の絶望の描写なのですが、つながれた手にエッチさを感じました。

 

少年たちの評判

2.69/5.0 (yahoo映画 2019/04.01)

 

その他

私のこと

早くいい歯医者を見つけないとなぁ。