フレデリカ LOVE 邦画<ネタバレ>

内容を知っている方だけどうぞ。ネタバレで感想や評価を書いています。たまに批評・解説になっちゃっているところもあり。

映画『初恋』85点/これぞエンタメ!

こんにちは。フレデリカです。 

初恋

作品情報と鑑賞前感想

hatsukoi-movie.jp

  • キャスト:窪田正孝さん  小西桜子さん  大森南朋さん  染谷将太さん  ベッキーさん  藤岡麻美さん  矢島舞美さん 
  • 監督:三池崇史さん
  • 脚本:中村雅さん 
  • 公開日:2020.02.28
  • ジャンル:社会の裏側・犯罪・裏社会
  • 上演時間:115分
  • レーティング: PR12

 

あらすじ&鑑賞前感想

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さまざまな事情を抱えた人間たちが流れ込む欲望の街・新宿歌舞伎町。天涯孤独ながら希有な才能を持つプロボクサーの葛城レオ(窪田正孝)が、負けるはずのない相手との試合でKO負けを喫し、試合後の診察で余命いくばくも無い病に侵されていることを知る。自暴自棄になったレオが、気もそぞろに繁華街を歩いていると、男に追われる少女に出くわす。ただ事ではない様子を察したレオは条件反射的に男をKO。気を失った男のポケットにあった、警察手帳をとっさに懐へとしまうと、少女の後を追った。少女はモニカ(小西桜子)と名乗り、親の虐待から逃れるように街へ流れついて、ヤクザに囚われていたことを明かす

初恋 || TOHOシネマズ

 

監督は三池崇史さん。私にとっては「とりあえず形にする人」。

様々なシガラミから解き放たれた時に、とんでもないパワーを発揮すると聞いていますが、私はそれに巡り合ったことないです。

この中で一番面白かったのは土竜の唄の1シーンかなぁ。

主人公の生田斗真さんが、仲里依紗さんと本田翼さんから思いを寄せられていて、妄想の中では取り合いになるんだけど、現実では問い詰められるという比較が面白かった。

なお、5/01に「劇場版 ひみつ×戦士 ファントミラージュ! ~映画になってちょーだいします~」が公開されます。少女向け特撮テレビドラマの劇場版だそうです。相変わらず何でもやるな、このお人は。

でも、彼なりの選別があるそうです。出展が出せないので噂レベルでしかありませんが、

「ガッチャマンの実写化は無理、ヤッターマンなら無茶のところをギャグで押し通せるので何とかなる」とヤッターマンの実写化ならと引き受けたとか。

 

初恋 - ネタバレ感想 ( 85 / 100 )

キャラクターと俳優 

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葛城レオ - 窪田正孝さん

完全巻き込まれ型主人公。モニカの事情に巻き込まれた理由が「どうせ死んじゃうしなぁ」というのが見事でした。モニカを救いたかったというよりは、後先短いんだから日常に戻ってもしょうがないし命を雑につかっちゃっていいや、が基本的な行動原理。

オチの”誤診だった”に『なんじゃそら?』と思わなかったことこそがこの映画のパワーですね。

 

モニカ(桜井ユリ) - 小西桜子さん

ブリーフ親父に怯えまくってたモニカ。

実家最寄りの駅にたどり着いたときのモニカたちの緊迫感のなさと、見ている側の緊張の違いが半端なかったですね。追われていると知らない二人ののんびりした会話にやきもきしてました(笑)

最後に初恋の相手に出会えた偶然をご都合主義に思わせなかったことはこの映画のパワーですね。

 

大伴 - 大森南朋さん

なんであんなに盛大に死に場シーンをもらったのか分からないほど派手な銃殺シーンでした。関係ない流れ弾に当たって死んじゃったほうが私好みでした。

 

加瀬 - 染谷将太さん

巻き込まれたレオに対して、事態を仕掛けた加瀬。もう一人の主人公だったと思う。だからこそ大伴よりも早く死んじゃったのが拍子抜けでした。

最後は、レオvs加瀬になるだろうと思ってワクワクしてたから、サクっと退場してびっくり。

 

ジュリ - ベッキーさん

ユニディに突入する前にゾンビみたいに加瀬を追いかける姿が見たかった。

ユニディに入ってからも加瀬と対峙からの最終決戦をもうちょっと厚く見たかったなぁ。

おびえて逃げる加瀬を鬼の形相で追いかけて、痛覚が消えたゾンビ加瀬とのバトルとかね

でも、充分に”オンナの狂気”を堪能させてもらいました。

 

中国マフィア - 藤岡麻美さん

タカクラケンに憧れた人。ディーンフジオカさんの妹さんだそうです。

中国マフィアの紅一点として姿を追いかけやすかったです。対立組織を中国マフィアにしてくれたのは本当に助かった。ヤクザvsヤクザだと頭の整理にパワーを使っちゃってよくわかんなくなる。見ている側を混乱させるぐらいなら国を超えたグループにしてくれた方が無意味なところで脳みその意識を使わなくて済む。

この子ももうちょっと見せ場があってもよかったような気がするけど、レオとモニカを逃がしたシーンが十分かっこよかったね。

 

 

酒に飲まれちゃったお疲れの看護師 - 矢島舞美さん

あれって矢島舞美さんだったのか。ゴッドタンってTV番組でピックアップされてたことがあったので妙な親近感があります。

職業柄で本能的に倒れている人をほっとけなかったけど、理性が飛んじゃっているので何かをするわけじゃない。そんな日々の激務に追われている看護師が酒に飲まれてへべれけになっている感がすごく伝わってきました。 

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物語の感想

これが三池崇史監督の本来の力か!と思ったけど、その言い方も違う?

 

映画はエンタメです

映画はエンタメだ!深く考えさせられるとか、道徳を再認識するとか、人生の教訓とか、そんなめんどくさいものは必要ねえ!

「俺がお前の倫理観をはずしてやるからついてこい!」という心地いい映画でした。

最初の殺人は丁寧な描写だったのに、無意味にばーちゃん殴って焼き殺し、交渉が決裂したから”ちゃんと”車で轢いて殺しちゃうんだぜ!?無理のないペースで順番に倫理観をはずしてくれました。ついでに「確かにR12指定だ」と思いました。

 

ヤクザの抗争モノって裏切りが重なってどの派閥の人間も黒服を着ているので途中でよくわからなくなります。そういう時に私は伊集院光さんの言葉を思い出します。「分からなくなっても最後にわかるようにしておくのがいい映画!分からないまま終わったらオレが悪いんじゃねえ、オレがわかるようにしなかった映画の方が悪い!」

本作はこの辺を本当にわかりやすくしてくれました。対立組織の一方を中国マフィアにする。幹部の一人を女性にする。

充分ですよ。

 

私好みど真ん中と異なるのが残念なのは私個人の問題ですね。

  • 追うジュリと終われる加瀬が見たかった
  • 加瀬はユニディ脱出寸前まで生き延びてほしかった。んでジュリと対峙してほしかった
  • レオvs加瀬の対決が見たかった

 

エンタメを作り続ける三池崇史監督 

 

原作がある三池崇史監督映画は愚作。みたいな風潮が少なからずあります。

原作という枷は三池崇史監督の才能を縛るものだと。だが原作がヒットしている企画の方が通しやすくどうしても原作付きの作品を撮らざるを得ない。三池崇史監督が好き勝手する映画を作るための禊みたいなものかなと。

、、、、と思ってました。本当にそうか?

 

原作は映画という他メディアの原作になるぐらいなので長期連載の漫画だったり大作の小説だったりします。

その中にはメッセージ性が強いものも多く含まれているでしょう。それを映画のエンタメと落とし込んだ時に違和感が生まれるのは当たり前かも。

誤解を恐れずに言えば、本作は「すごい面白かった。今後の俺の人生には全く影響を与えないけど」です。三池崇史監督はいつもそれを狙っていると思う。

映画とは原作の延長ではなく、別のものなのかもしれない。

・Gガンダムはガンダムじゃないけど、あれはあれで面白い

・カリオストロの城はルパン三世じゃないけど、あれはあれで面白い。

・カレーライスはインド人の知るカレーではないが、カレーライスはカレーライスでおいしい。

原作をいじってしまうと賛否の否の声の方が大きくなります。それでも三池崇史監督が映画を作っているのは賛否の割合ではなく、純粋に賛の数を数えたいのかも。

※くっそおおおお、、、、うまくまとまらねえ、、、、orz

 

 

初恋というタイトル

人生に目的を持っていなかったレオはボクシングで勝っても喜ぶことはなかった。それがモナカを得て人生に色が加わった。それが初恋。

ということにしてみたんですが、 

『初恋』というタイトルについては、タイトルから内容が想像できるものでは観客が観る気をなくすため、ギャップのあるものをと考え、最終的にシンプルな『初恋』に決定したと明かした

https://ja.wikipedia.org/wiki/初恋_(2020年の映画) 

 

それほど深い意味はないみたいです。

 

 

初恋 のベストシーン

映画のキモ

モナカの実家からのカーチェイス後、車から出てくるバールのようなものを持ったジュリ

そこには一匹の修羅がいました。「人殺しはダメ」という倫理観がとっくの昔に吹っ飛ばされているので、ここから始まる殺し合いが楽しみになってました(笑)

 

冗談

 ジュリのばあちゃんをワンパンでやっちまう加瀬

ひどいシーンのはずです。その前のいくつかのシーンで倫理フィルタをはずされていたので、素直に笑っちゃった

 

きれい・かわいい・色っぽい

モナカが騎乗位で乱れまくっている影のシーン

実際は更生施設で苦しんでいるシーンです。モナカが同じお仕事に戻ったと一瞬誤認するようにつくってありました。

 

タグと評判

タイトル:-初恋-

監督:-三池崇史さん-

脚本:-中村雅さん- 

俳優:-窪田正孝さん-  -小西桜子さん-  -大森南朋さん-  -染谷将太さん-  -ベッキーさん-  -藤岡麻美さん-  -矢島舞美さん- 

 

初恋 の評判

3.79/5.0 (yahoo映画 2020/03/03)

 

その他

最近の世の中

 

2020.01

私のこと

 出入りしている職場から「テレワーク環境を整えとけ!」と言われてウィルスバスターを買いました。変なサイトや変なアプリをDLしない自信がありますが、仕事で使うとなると確実な担保が必要だもんね。

、、、、で、ウィルスバスターが1.5万円かかったんだけど、私はテレワークをするタイミングがあるのかなぁ