こんにちは。フレデリカです。
いってきたよ、TOHOシネマズ流山おおたかの森!!
パーフェクト・レボリューション - 作品情報
作品情報
- キャスト:リリー・フランキーさん 清野菜名さん 小池栄子さん 岡山天音さん 余貴美子さん 丘みつ子さん 野中隆光さん 下村愛さん 保苅やす子さん 増田俊樹さん 林和義さん 池端レイナさん 石川恋さん 榊英雄さん 螢雪次朗さん
- 監督:松本准平さん
- 脚本:松本准平さん
- 公開日:2017.09.30
- ジャンル:
- 上演時間:117分
- レーティング:R12
公式HP
あらすじ
幼少期に脳性麻痺を患い、手足を思うように動かせず車椅子生活をしている主人公クマはセックスへの関心が強く、「身体障害者の性」を世間に訴える活動をしている。そんな彼が出会った美少女 ミツは人格障害を抱えた風俗嬢。障害を抱えながらも生き生きと人生をおくるクマに、ミツは言う。「あなたと私みたいなのが幸せになれたら、それってすごいことだと思わない?それを世界に証明するの」。最強のふたりの究極の恋が起こす、人生の革命の物語。
監督は松本准平さん。
最近、リリーフランキーさんをよく見るなぁ。やる気のなさそうな気楽なおじさんってイメージがあるんですが、はたらきものなんですね。
ちょっと調べてみたのですが、ちょっとテーマが重そう。ですが映画の根本は「エンターティメント」です。映画は高尚な文化ではないです。
楽しんでいこう。
告知PV
パーフェクト・レボリューション - ネタバレ感想- 評価:65/100
上に書きましたが、エンターティメントとして割り切ります。
映像はよかったんだけど、それ以外は及第点周辺。清野菜名さんの演技がギリギリラインのちょい下ぐらいで、ちょっと辛かった。
知らない世界が覗けたのはよかったんですが、カタルシスが小さいかなぁ、、、。清野菜名さんのミツが、「そうじゃないけど作っている」っぽいんですよ。普段はOLとして普通におとなしく働いているけど、コスプレしてそのキャラになり切って自分を解放してストレス発散しているような感じ。
障碍者と周囲の目
まずはまっすぐな映画のテーマから。
映画の立ち上げとして障碍者の方から話があったということですが、その方の実体験が描かれているそうです。
法事で集まった親類縁者
めんどくさい親戚が集まってましたね。ドンのおばばさま。親父さんの兄弟で「君ら家族のためだ」と言いたいことを言いまくるだけのおじさん。おふくろさんの弟が、姉であるお袋さんの味方のつもりだけど、困らせてるだけだったり。
それの全ての切り口が「クマが障害をもっているから」なんですよね。お前が悪いとか責めているとかではない。ただ、困ったことの根本原因だという風潮で語られる。
普通の人なら家族の年輪を感じて黙ってしまうところですが、ミツは暴れてぶち壊しました。クマの家族を否定したミツはほめられたものではないと思いますが、原案の方はあの雰囲気をぶち壊してほしかったんだろうなと思いました。
ちょっと少し話をずらします。
あの法事で、中坊の男の子がミツにエロ目線(というか童貞目線)を送ります。あれはいらなくない?クマの親族に否定的な雰囲気を作りたいんだろうけど、あれはひどいよ。法事ってのは、中坊男子が「始めて見る関係性の薄い大人の女性」を見て、自覚なかったエロ感情をはっきりと認識し悶々とする タイミングなんだよ!(その女性がミツみたいな格好でなく、清楚で肌を露出していない服装でも勝手にドキドキしますw)
法事の裏の役目の一つだよ。
レストランで
車いすに足を引っかけて転んだ女性客が罵声を浴びせて、それに男性客も加わります。それで喧嘩になってしまいますが、乙武さんの件じゃあるまい(個人的には店舗側が10:0で非があるとは思ってません)し、女の前だからといってあんな風なかっこつけ方するバカはそんなにいないと思うけどね。
ただ、小さくなることしかできないクマに対して、ミツは食って掛かっていきました。うれしかったんだろうね。
テレビ番組の押し付け
テレビ番組のイメージの押し付けはよくある話で、なんだったらテレビのドキュメント番組のイメージ押し付けをテーマしたテレビドラマがあったりします。
最後にやりこめたのは楽しかったね。
パーソナリティ障害
劇中では”人格障害”。私としては”パーソナリティ障害”の方が病名として入ってきます。”人格障害”は性格を攻撃する単なる悪口に聞こえる。
パーソナリティ障害
文化的な平均から著しく偏った行動の様式であり、特徴的な生活の様式や他者との関わり方、または内面的な様式を持ち、そのことが個人的あるいは社会的にかなりの崩壊や著しい苦痛や機能の障害をもたらしているものである。青年期や成人早期に遡って始まっている必要がある。症状が著しい苦痛や機能障害をもたらしていないものは、正常なパーソナリティである。
従来の境界例や精神病質の受け皿にあたる概念である。以前は、人格障害(じんかくしょうがい)の訳語が当てられていたが、烙印あるいは偏見的なニュアンスが強いことから現在の名称に変更された。なお以前は同様の意図から性格障害と言われることもあった。
感動したら一直線にクマを追いかけるようになったり、「愛」「革命」などのデカイ言葉を使いたがるのはパーソナリティ障害ってことになるのかな?
清野菜名さんのクオリティ
上にも書きましたが、エキセントリックな行動がパーソナリティ障害起因のそれではなく、コスプレしてそのキャラになり切って自分を解放してストレス発散しているように思いました。一般常識の所作はわかっているけど、それをぶち破る自分が好きって感じで。
映画のインパクトであり山場であり彼女が見せ場があります。
- クマの家の法事で暴れる
- 路上で小池栄子さんに襲い掛かり、ワインの空瓶を振りかぶる
申し訳ありませんが、狂気も迫力も緊迫も感じませんでした。
それが、この映画のクォリティを下げてしまいました。
追記:「私みたいなのとあなたみたいなの」
上で書いた「普段はOLとして普通におとなしく働いているけど、コスプレしてそのキャラになり切って自分を解放してストレス発散しているような感じ」に見えるのは清野菜名さんのせいだけじゃない気がしてきた。
(ここから超ド偏見が入ります)
劇中でミツは言います。それはパーフェクトレボリューションの代表的な決めセリフになっています。
「わたしみたいなのとあなたみたいなのが幸せになったらすごいことだと思わない?」
太字に強烈な違和感を感じたんだよね。
1.「わたしたちみたいなの」じゃないこと
ミツは自分たちが半端者だと思ってますが、自分とクマが同じ境遇にいるとは思ってません。だからこそ「わたしたちみたいなの」ではなく「わたしみたいなのとあなたみたいなの」とはっきりと区切りをつけています。
「あなたみたいなの」ことクマは身体的な障害のことです。
ですが「わたしみたいなの」こと自分はパーソナル障害のことではないです。ソープ嬢という職業のことでもないです。
「私みたいな社会不適合者」です。障害や職業のことは二の次です。自己肯定力が低い人は何をしていても「どうせ私なんて」という思いに囚われます。
かくゆう私もそうです。一人暮らしをできる程度の収入がある私は社会に適合できているのかもしれません。ですが「一人でいることが嫌いではない」というだけで人間として正しい形ではないのではないかと思うことがあります。
ド偏見ですが、精神的な障害を持つ方は相手に対して同化するような価値観を求めるものと思ってます。
他人とクマと自分は違う存在。その区別がついているミツは一般的な分別ができる人に見えました。
2.「あなたみたいなの」という価値観の押し付け
ミツは、クマが自分とは違うけど、同じように劣等感を抱いていると思い込んでいます。クマはそれをある程度乗り越えて社会と向き合っています。でもミツは劣等感という価値観の共鳴を求めてきます。
ド偏見ですが、その視野の狭さをあまり外の社会に接することのなく自己主張の少ない人のように感じました。
この二つのド偏見を足した結果、
「普段はOLとして人に心開かずにおとなしく働いているけど、コスプレしてそのキャラになり切って自分を解放してストレス発散しているような感じ」
と感じたのだと、さっき気づきました。
小池栄子さん
ひょっとしたらラスボスになるかもしれないなと思った人。彼女に特に感じたんですが、勿体ない。
エンターティメントとして考えるなら、クマやミツに親身になって対等の人間として付き合ってくれているのに、ふとしたことで彼女の深層心理にあるものが行動にでてしまい、こいつが一番見下していた、しかもこいつ自身も気づいていない。という人間の矛盾にたどり着けるはず。
それがなかったんですよね。ちょっと残念。
小池栄子さんの旦那さんとかクマを奇異の目で見ているかもしれないという立場だったんだけどなぁ。何もなかったね。
ぶつ切りがひどい
場面を切り取ることが多い映画でしたが、飲み込んだつもりでした。ただ、突然3人でキャンプに行った流れはどうしても納得できない。
しかもミツは小池栄子さんが一緒に来ると思わなかったんでしょう?んじゃどうやってキャンプに行く気だったの?そして小池栄子さんが来るんだったら、なんで旦那さんは来なかったの?
ラストがいい加減。
クマとミツの愛と革命を信じて、関係者が乱入して二人が逃げますが、、、、。
正直思いました。は?なんじゃそら?
まとめ方が分からなくなって無理やり終わらせた感じがしました。
終わらせ方が無理やりでも、面白い作品というのはあります。
ラストに入る前までに言いたいこともインパクトも全て終わっていて、ラストはまとめただけという映画もあります。
ラストシーンはおまけで、そこまでに言いたいことが言い終わっていた映画。名作。
www.frederica-movie-review.com
もう~~~~~~~~~~~~しわけないんだけど、上記の清野菜名さんが暴れるシーンにインパクトが出ていれば、最後のご都合主義は許せたかもしれないけど、、、、この映画じゃ白けただけでした。
ところでミツを取り囲んでいたSPみたいな病院関係者は何なんでしょうね。どんなに高額払ってもガタイのいい看護師一人だと思うけど。
パーフェクト・レボリューション - 関連グッズ
主題歌 とサントラ
俳優さん
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ミツ - 清野菜名さん出演作品
恵理 - 小池栄子さん出演作品
悟 - 岡山天音さん出演作品
晶子 - 余貴美子さん出演作品
その他
特定非営利活動法人ノアール – 身体障害者のセクシャリティに関する支援をしています
評判
4.24/5 (2017.10.01) yahoo映画。
なんか、みんな一生懸命誉めている。
私はそこを抜くために「エンターティメントとして割り切ります。」と一生懸命になって宣言してますね。
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脚本:-松本准平さん-
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私のこと
TOHOシネマズ流山おおたかの森に行ってきた!
公開劇場が少ない映画を公開しているのは、だいたいTOHOシネマズ流山おおたかの森かTOHOシネマズ 海老名なんですよ(他の系列の劇場で探せば都内で上映していることも多いけどね)。パーフェクト・レボリューションは関東のTOHOシネマズでは4館だけです。その中の一館がTOHOシネマズ流山おおたかの森。
どんなとこなのかなーってのは昔から思ってました。
行ってきましたよ、自転車で!!行きに2時間、映画に2時間、帰りに2時間で丸一日かかりました。
もう自転車じゃいかねえ、、、
少し迷ったかなぁと思いましたが、最短ルートで行ったみたいです。それで二時間か、、、きついな。
TOHOシネマズ流山おおたかの森はどんだけデカイ映画館かと思ったら普通の映画館でした。部屋も10個しかなかったしね。