こんにちは。フレデリカです。
友罪 作品情報
- 友罪 作品情報
- 友罪 の3つのポイント
- 全体感想- 評価:75/100
- 山内修司 - 佐藤浩市さん
- 藤沢美代子 - 夏帆さん
- 杉本清美 - 山本美月さん
- 白石弥生 - 富田靖子さん
- 益田純一 - 生田斗真さん 鈴木秀人/青柳健太郎 - 瑛太さん
- 友罪のクライマックスで懺悔しているときに再会した益田くんと鈴木くん
- 友罪 のベストシーン
友罪 の3つのポイント
- 加害者家族の人生
- 加害者が生きるということ
- 加害者を見る目
全体感想- 評価:75/100
テーマは加害者が生きていくこと。タブー視されそうな部分にまっすぐ切り込んでました。
前半は「これ大丈夫か!?」と思ってましたが、うまく組み合わさっていきました。
各シーンでだれを軸で見ればいいのかかなり悩みました。少年院のシーンはいじめられる方かいじめる方かと思ってたら、まさかの先生の白石さんが軸でした。
後半は一つのテーマを多各面から表現してました。一つの事件の多角性じゃありません。だから関係者がどこで絡み合う必要がないんです。
テーマを多各面にするために配置されたのは大きく四人ですね。
山内修司 - 佐藤浩市さん
最初にピックアップしましたが、実はちょっとずるい。物語を作るうえでの技が入っています。
山内さんは最初の方が鈴木君の親父さんに直結するように描かれてました。
その間に被害者遺族に対する挨拶を拒否られる姿を見せています。山内さんの子供が起こしてしまったのは事故です。サイコパスの猟奇殺人ではありません。
鈴木君の事件の被害者遺族を出演させてしまうと2時間で収まらなくなる。でもテーマは被害者遺族の声も描いておかないと片手落ちになってしまいそうです。
猟奇殺人の被害者遺族の声っぽいものを表現するために山内さんが使われました。
「土下座慣れしている」ってのがつらいですね。でも私も自己満足が入り始めていると思いました。
その後は、加害者が生きるための希望と過去への葛藤が描かれてました。過去を封印する(親子でお互いのことを忘れて生きる)ことしか解決策が見いだせませんでした。
藤沢美代子 - 夏帆さん
救ってくれた鈴木くんを拒否してしまった藤沢さん。
鈴木くんのチャラ男との戦い方が恐ろしく狂気であったことは確かです。(自分の頭を石で殴り続ける)
自分の心の傷を受け止めてくれて、癒してくれました。しかし週刊誌に載った記事を優先し、鈴木くんに事情を聴く勇気もなく拒否することしかできなくなってしまいました。
「怒り」の東京パートで同じテーマがより深く描かれています。
www.frederica-movie-review.com広瀬すずさんの暴行シーンばっかり話題に上がる映画だけどね
杉本清美 - 山本美月さん
ザ・一般人の興味本位の目。
彼女やその周囲が報道の使命やら権利やらを声高に叫ぶたびにムカついてました。
あんなゴシップ誌なんぞに使命や義務なんてあるわけないだろ!
被害者遺族の心は時間でしか癒せないでしょう。”忘れる”ではなく”風化”。(劇中では「忘れる」って言葉を使ってたけどね)
死ぬことでも許されないから、せめて世間に紛れてひっそりと風化することを待つ鈴木くん。その鈴木くんが生きていること、ちょっと楽しいことがあることを被害者遺族に知らせることになる記事。
思えばタクシー運転手の山内さんは同じことをしている?そして加害者は笑っちゃいけないと思っているね。
被害者遺族にあの記事が届いていないことを祈りましょう。
週刊誌の記事について
現在、絶好調の文春でさえ私は読んでません。実家でゴシップを見かけたことがありません。
そんなもんですよ。ゴシップ誌のシェアなんて世間的にはほとんどないですよ。
世間を震撼させるようなことはありません。
関係者にあんな風に記事が広まったのは、チャラ男ストーカーが投かんしたのかな?寮のバカ二人はマンガとエロ雑誌しか読まなそうだし。
被害者遺族にあの記事が届いていないことを祈りましょう。(二度目)
かっこつけていますが、一般人としては私も嫌いではないと言わざるを得ない
昔読んだ記事をいろいろと思い出してしまいました。以下の記事のいくつかは出展元が新潮45です。
同記事によると、Dはインタビューに対し「事件にばかり引きずられていてもアレでしょう、前に進めないと思う」[雑誌・書籍 22]「娘が同じ目にあったら許さないと思う。許さないんじゃないでしょうか」[雑誌・書籍 23]「賠償金については親が示談したが、親とも連絡をとらなくなって、忘れてるというかそれで終わってる」[雑誌・書籍 23]「被害者の墓参り?行く時間がないので難しいね」などと答え[雑誌・書籍 24]、事件への懺悔や賠償の意思を示さず、自己主張のみを前面に出した回答を行っている。
(どの事件のことかは文章でググってください。閲覧注意。かなり胸糞悪いです)
これを見たのは、職場を抜けるのが決定していて、時間が余った時だったと思います。、、、要するに暇つぶし感覚。私は杉本さんを一方的に嫌うほど聖者じゃないよなぁ。
白石弥生 - 富田靖子さん
更生させる側の人生。面白がるだけの杉本さんとは対極の人ですね。鈴木くんの道しるべとなりましたが、娘さんの良き道しるべにはなれてませんでした。
、、、違うか。
最後に娘さんが少年院にいる人をなじり、白石さんはたたきました。杉本さんと違い、鈴木くんに親身になって幸せを願う人もいるってことですね。
益田純一 - 生田斗真さん 鈴木秀人/青柳健太郎 - 瑛太さん
鈴木くんの「生きたい」という渇望。被害者遺族には見せられないけど、当たり前の感情です。
白石さんにはうそをついた(競輪に行っておごった)けど、工場で働き続けることは決めていたのかもしれません。
快楽殺人に手を染めた罪と笑って生活するということ。
被害者側にも加害者側にもなったことがない私は理想論しか語れないかもしれないですが、加害者がその後の人生の中で笑ってはいけないってことはないでしょう。被害者側にそれを伝える必要もない。
益田さんは主人公というよりは狂言回しでした。それでも過去は鈴木くんの事件を一気に身近なものとして意識させました。誰でも加害者になってしまう危うさ。
友罪のクライマックスで懺悔しているときに再会した益田くんと鈴木くん
益田くんははっきりとした後悔でした。
鈴木君は最初に現れた感情は後悔でした。しかし途中は笑顔でした。その時の快感を思い出したのかもしれません。最後は再び後悔の表情になりました。それは自身の中にあるサイコパスと共存しようとしている姿かもしれません。
笑顔の後の後悔の時にリストカットをしていたのでしょう。それを益田くんの言葉が救いました。それは親友に伝えられなかった言葉でした。
友罪 のベストシーン
映画のキモ
鈴木君の過去を知り、震えながら「ごめんなさい」とレスする藤沢さん
きれい・かわいい・色っぽい
カラオケを歌う鈴木さんと藤沢さん。
いろいろ抱えているけど、一時でも心が解放されて生き生きしていました。