あ、仕事の時間が来ちゃった。後で追加しよう。
こんにちは。フレデリカです。
葛城事件 作品情報
- キャスト:三浦友和さん 南果歩さん 新井浩文さん 若葉竜也さん 田中麗奈さん
- 監督:赤堀雅秋さん
- 脚本:赤堀雅秋さん
- 公開日:2016.06.18
- ジャンル:社会の裏側・犯罪・裏社会
- 上演時間:120分
- レーティング:なし
全体感想- 評価:70/100
田中麗奈さんの結論は作品そのものの結論
そこまで行ったら、対話しようと愛しようと人は変われない。
田中麗奈さんの行動は世間そのものです。
殺人鬼の人生で足りなかったもの(愛や思いやり)を補正してあげば真人間に戻る。
殺人鬼の近親者は話の通じる真人間であり、殺人鬼は突然変異。
だから殺人鬼に愛してもいないのに愛を唱えれば改心する。
途中でオナニーだと言われてますが、結果その通りになってしまいました。
弟も父ちゃんも救えませんでした。
母ちゃんとは対話さえできなかった。
弟との対話
田中麗奈さん的には「”話の通じる大人”だけど一部が欠けてしまっているだけ」のはずだった人。
全く話が通じませんでした。大人としての多角面的な思考が全くない。いみじくも彼自身が言ってたように「10代20代で必須の経験をしないで大人になってしまった」大人。
田中麗奈さんとしては「10代20代で必須の経験で得る知識・知恵・多角面的な思考」は大人としてはデフォルトで装備しているはずなんです。だけど弟君は持ち合わせていませんでした。
弟さんが田中麗奈さんにした主張は、母親にしていたそれと同じでした。弟さんが田中麗奈さんに母親を見ていたと思いましたが、違うか。弟さんは母親にしか甘ったれた思考しか持ってないんですね。
葛城事件という映画を作るにあたって過去の清算な事件を取材されたそうです。その結論が「大人としての話が通じない」ってことですな。
ある程度の話は通じるシリアルキラーたち。筋は通っているけど理解はできない。
FBI心理分析官―異常殺人者たちの素顔に迫る衝撃の手記 (ハヤカワ文庫NF)
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弟との対話と田中麗奈さんの反応
最終的に「何の話してたんでしたっけ?」と言っちゃった。
父ちゃんとの対話
全ての元凶として描かれる父ちゃん。
パッケージの一言「俺が一体、何をした」が、ずっと頭の中をめぐってました。
父ちゃんはすべての行動を「当たり前の行動」と思ってます。ずっと「若いころに父ちゃんを軌道修正できる人と巡り合えなかったのか」と思ってました。肝は”若いころに”って部分です。
弟さんと同じく、もう遅いと私は思ってたんですね。
父ちゃんの気性は新居を立てたころは、うまく機能していました。長男の婚家と食事した時は破綻してたけど(中華料理食べてたときね)。
だけど軌道修正するならもっと前の段階である学生の頃でしょう。
なんにせよ、田中麗奈さんが接触したころ、つまり世間が気づいたときには遅すぎでどうにもならない状態でした。
父ちゃんとの対話と田中麗奈さんの対応
父ちゃんは田中麗奈さんにさえ見捨てられた。というよりも
田中麗奈さんは世間は父ちゃんを抱えることはできない。に見えました。
映画の最後に襲われて、捨てセリフを吐き捨てることになりました。
葛城事件のクライマックスで母ちゃんの家出先に父ちゃんが乗り込んでいたシーン
もうわざとらしいくらいの場面転換がすごかった。兄ちゃんが父ちゃんに居場所を教えたのは物語上の都合ということで飲み込もう。精神的に父ちゃんの支配下だったからってことじゃないと思いたいなぁ。
父ちゃん到着前
家具が一つもない部屋ですが陽が入ってきていてました。母ちゃんはおしゃべりでした。スーパーで買ってきたパスタを食べながら、母ちゃんはお茶を飲みました。幸せそうでした。兄ちゃんと話がちょっとかみ合ってなかったけど、明るく人生を取り戻したようでした。
父ちゃんが到着してから
一瞬にしてアパートの中が暗暗くなりました。ちょっと見にくいぐらいに暗い。
母ちゃんを蹂躙し、弟さんを殺しにかかりました。
明るい状態から絶望になりました。父ちゃんはさっきまで母ちゃんが飲んでいたお茶を雑に飲み始めました。さらに絶望が濃くなりました。
葛城事件のベストシーン
映画のキモ
母ちゃんの家出先のアパートに父ちゃんが乗り込んだシーン。
母ちゃんが飲んでいたペットボトルのお茶を飲む父ちゃん
細かいことは上に書きましたが、この描写は素直にすごいと思いました。絶望感が増すんですよ、お茶飲んだだけなのに。
他にはラストの
最後は死のうとしたけど失敗して、ご飯を食べなおし始めたシーン。
父ちゃんはもう生きるのも死ぬのも大して変わらない。
冗談
さすがにない、、、、。ラストの首つりは失敗するかなーとは思ってたけどね。
きれい・かわいい・色っぽい
父ちゃんが田中麗奈さんの下着の話をして、田中麗奈さんが身をよじるところ