対話形式で聞き手の「青年」が強いキャラクターを持っていて話し手に強い喜怒哀楽を持って読みやすいです。
さらっとwikipediaのアドラー心理学項目を読んでおくとさらに読みやすいかも。
内容を総括すると「嫌われる勇気」もひとつかもしれませんが、主題はそれじゃないです。インパクトの強いタイトルは客を呼び込む手法ですな。
上のほうで、青年の強いキャラクターと書きましたがアクが強すぎです。ナビゲーターとしてはわかりやすいのですが、はっきり言ってうっざい。けど、この哲学書を最後まで読むように引っ張ってくれたのは間違いなく青年のキャラクターです。
反発しまくるこの青年の落としどころをどうするのかが一番の関心でした。青年が信者になってアドラー心理学を疑わなくなるのは違うでしょうから。
アドラー心理学。私にとって目新しいのは「どう思うかは相手の問題であって私の問題ではない」あたりかな?「私がどう思われているか」という自問は必要ないらしい。
「魚が取れずに困っている人にプレゼントすべきは、魚ではなく、魚を取る方法」知らない人も少なくないし状況によっては忘れちゃうけどね。
あくまで哲学であり心理学書。自己啓発本とは少し色が違います。
ま、読みやすく遠回りしているところもあるので、入口であり深堀りはしてないです。
具体例を除けば理屈の深さはwikipediaのアドラー心理学項目と大差ないかも。
みんなの評価
タイトルや心理学って言葉から自己啓発本として読み始めて、その深さに感動。自己啓発本は著者が心理学や哲学のおいしいところ(自分の言いたいこととリンクしているところ)をつまみ食いするだけだから、入門書レベルの本書でも深堀りの仕方が違うのかもね。
低い評価のひとつ
「一行で済む内容をバカバカしい三文芝居のような対話にするために
3行4行と水増ししてテンポが悪すぎます。
普段、漫画しか読まない方、読解力が欠落して普通の活字本が読めない方にはお勧めです。」
具体例として自分に入ってくると思った私としてはちょっと刺さったorz