サイレント・トーキョーを見てきました。
「なんでこのADさんは石田ゆり子さんに怒りを向けないんだろ?まだ導入部分かな?無理があろうと呑み込まなくちゃいけない設定かな?いつまで飲み込まなくちゃいけないんだろ?」、、、と思ってたら終わりました。
サイレント・トーキョー
作品情報と鑑賞前感想
- キャスト:佐藤浩市さん 石田ゆり子さん 西島秀俊さん 中村倫也さん
- 監督:波多野貴文さん
- 脚本:山浦雅大さん
- 公開日:2020.12.04
- ジャンル:社会の裏側・犯罪・裏社会
- 上演時間:99分
- レーティング: G
あらすじ&鑑賞前感想
ここから先は サイレント・トーキョー の感想です。ネタバレしてます!!
サイレント・トーキョー - ネタバレ感想 ( 40 / 100 )
フジテレビが関わっていないのに、フジテレビ臭が消えなかった
映画のタイトルと告知PVから感じたフジテレビが作った映画なのかなーと思ってました。
フジテレビは関係なかったみたいです。
ですがフジテレビさん関係の方々が作成されています。
- 製作幹事:電通
- 製作プロダクション:ROBOT
テレビ関係の仕事が多い会社です。ドラマも多いし、踊る大走査線も作ってますね。 - 監督:波多野貴文さん
フジテレビさんが主戦場じゃないですが、縁遠い関係性ではないみたいです。
なんとなーく、フジテレビさんに企画を持ち込んで「一緒にやろう!」って言ったけど、断られたんじゃないかなぁって臭いがする。
フジテレビさんの映画って基本的に「デート用の作品で最後はハートウォーミングなハッピーエンド」が絶対的な条件なんですよ。感想は「面白かったー!」であって「深く考えさせられる」とかはいらないんです。
本作は「平和ボケしている日本人はおかしい、ちっとは考えな」が主旨です。男女二人で行って帰りの喫茶店で盛り上がれないような映画はフジテレビさんは作らない。
ですが、フジテレビさんに断られたものの、フジテレビさんと作るために寄せてるんですよね。テイストがフジテレビ製作映画っぽいんですよ。
事件が起こるまでの街中の描写なんかは「月9のトレンディドラマの流行りよ!再び!!」って願いが込められているようでした。
フジテレビさんの映画製作部署には映画を作成するための具体的なチェックリストがあります。と私が勝手に思っています。
そのチェックリストをクリアしていないからなのか、話がぐっちゃぐちゃ。
フジテレビさんの作品チェック-1.ご都合主義の制御
ご都合主義の制御がまるっきりできていない。
中盤にこんな流れのところがあります。(え?)は私の声が「え?」と漏れてしまったところ
- 広瀬アリスさんがクリスマスイブ当日にイイトコの店に電話したら二人分予約が取れたんですって(え?)
- んで、広瀬アリスさんは後輩的な立場の加弥乃さんに「中村倫也さんを誘ってみなよ」と女子高校生みたいなノリで話す。
- 中村倫也さんは「今日は横浜だから」と断る
- 広瀬アリスさんと加弥乃さんは渋谷で中村倫也さんを見つける。
- 嘘ついて断られたのにムカついて後をつける(え?)
- 渋谷で予告通り爆破事件
- 加弥乃さんが重症
- 広瀬アリスさんは中村倫也さんの家にまで行って「お前が断らなければ!渋谷にいなければ!」と絶叫する(ええええええええええ!?)
意味わかんねーよ。さらに、中村倫也さんは家に来た広瀬アリスさんをほったらかして出かけます。招かざる客が来たのに、放置して家を出ちゃうなんて意味が分からねえ。
その後、広瀬アリスさんは中村倫也さんの部屋を勝手にあさり、爆破計画のノートを見つけます。それを警察に持っていくとたまたま西島秀俊さんにあってノートを渡します。
おそらく、後半の展開に向けて西島秀俊さんに爆破計画と中村倫也さんの存在を知らせるためのつなぎです。
ご都合主義にご都合主義を乗っけすぎてて意味わかんねーよ
フジテレビさんの作品チェック-2.主人公の立て方
本作、主人公候補は何人かいるんですけど、主人公がいないんですよ。
登場順に書くと
- 石田ゆり子さん(最初から事件に巻き込まれてた)
- 井乃脇海さん(ADさん。石田ゆり子さんに怒りが向かないのはおかしい)
- 西島秀俊さん(刑事)
- 仲村倫也さん(何かを知っているようで知ってなさそうで)
- 佐藤浩市さん(冒頭に出てきてたけど、動き出したのは中盤から)
物語を一番面白く見るんだったら、仲村倫也さん。私は中盤から仲村倫也さんが主人公だと思ってた。けどクライマックスには覆面パトカーの隣で座ってただけ。
物語を分かりやすく整理しながら進めるなら刑事の西島秀俊さん。でもクライマックスは後ろから追いかけてただけ。
公式サイトやwikipediaを見ると佐藤浩市さんなんだけど、この人は何もしてないんだよなぁ。もうね、映画過鑑賞の私としては「あまりにも犯人が佐藤浩市さんっぽいからミスリードだね」と確定しながら見てたよ。
石田ゆり子さんも主人公だったのか何だったのか。
群像劇には見えないしなあ
作品のテーマと犯人たちの動機
作品のテーマは「日本人よ、平和ボケしてるんじゃねえ!」なんですよ。それが言いたいのは伝わってきたんですよ。
けど、犯人たちの動機が分からねえ。
まずは佐藤浩市さん。石田ゆり子さんの旦那さんが世話になった先輩だから付き合ったらしいけど、普通は止めない?渋谷のスクランブル交差点の爆破は普通に死者出てるよ?(劇中で死傷者数をぼかしてました。テーマの割には描写が鈍いっすね)
佐藤浩市さんの役ってDVで離婚までされてるんでしょ?信念のためなら死も構わないようなやつになっているのには納得いかねえんだけど。
石田ゆり子さんの直接的な動機はわからないでもない。”夫婦”っていう箱を作っているから言いたいことは理解できる。愛し合っている描写が一つもないから、心には全く入ってこないけど。
んで、旦那が石田ゆり子さん(白石聖さん?)に爆弾知識を叩き込んでいる理由がさっぱりわからねえ。
教えるべきは護身術なんじゃないの?徒手空拳なんじゃないの?なんで爆弾製作方法を教えてるの?
キャラを二つ掘り下げると理屈がいい加減になんですよ。
原作では、その辺をちゃんと描写されてるんですかねー
あ、渋谷駅前の爆破の時に、すっごい簡単に見つけやすそうなところで大爆発が起きてました。なんか、ロッカーの中に入ってたらしい。警察が死ぬ気でチェックしてて、そんな単純なところが見つからないんかい。、、、、もういいや
サイレント・トーキョー のベストシーン
映画のキモ
大声やデカい音で話の破綻をごまかしているようなスタイル
お笑い芸人さんの最終兵器は「大きな声を出す」だそうです。内容が変なことでも普通のことでも、客は圧倒されて笑い始めるんだとか。
大きな音ってのは客の思考を一瞬停止させる力があるんでしょうね。そんなのばっかりでした。
冗談
全編っちゃ全編
きれい・かわいい・色っぽい
「フジテレビさんっぽいなあ、あ、いかん、忘れて楽しまきゃ」
と思っていたら、何も感じませんでした。
キレイ系の女優さんはそこそこ出てたんだけどね。
タグと評判
タイトル:-サイレント・トーキョー-
監督:-波多野貴文さん-
脚本:-山浦雅大さん-
俳優:-佐藤浩市さん- -石田ゆり子さん- -西島秀俊さん- -中村倫也さん-
サイレント・トーキョー の評判
3.13/5.0 (yahoo映画 2020/12/09)
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