■代表作に決まりました。
私の中で阿部サダヲさん、菅野美穂さん、山崎努さんの代表作に決まりました。この人じゃなきゃダメなんじゃない?ってぐらいはまり役でした。三人さんとも他に大ヒット作があるのは重々承知しています。しかし私が酒飲みながら、彼らの話をする時には、この映画のことが出てくることでしょう。
※全く関係ありませんが、ずっと阿部サダヲをあべこうじ(最近、モー娘。の高橋愛と結婚したらしい)と勘違いしてました。
■伏線と言えないような伏線だけど
女子が女子が一切出てきていないから、お見合い相手は美栄子しかいないと思ってた。でも、ベタベタ だなぁと思うことなく、すんなり入り込めたんだよね。その後の苦労も美栄子だから納得できた気がする。初顔合わせだったら偏屈な旦那にああまでついていく かと違和感を感じてたかもしれない。
で、女の子が3人生まれますが、男の子だったら少しストーリーが違ってたかもしれないなと思いました。女の子は美栄子の分身に見えるからかな?男の子なら秋則の分身なので変なことしそう。
■泣いた
妙に泣けました。年のせいなのか、酒飲みながら見てたせいなのか。チェーン店居酒屋のカウンターに座ってkindleで見てました。
外部から「釜戸消し」となじられて、子供には祭りでお面一つも遠慮されて、リンゴがなるメドは立っていない。八方ふさがりでした。
身につまされて泣いた。
そこからのリンゴの花ですよ。隣畑の人が気づいて友達が気づいて、バイクを借りて畑に行って、それでも怖くって畑をみれない秋則。いいから見ろ!そして見せろ!!とやきもきしました。
■親父
理解がある、というよりは、世代交代したんだから子供らの好きなようにさせていた、って感じの親父でした。言葉が少なく特別な知識があるわけでもない。けど、頼りになる。だからこそ痴呆の症状にびっくりでした。体が固まったね。
■秋則のバカ
どこまでも純朴なバカでした。
■強い美栄子
強い人でした。菅野美穂さんは泥臭いのが似合いますね。きれいなのに。
男がやっていることを女が支えるっていう映画は何度も見てますが、ほとんどは男が頑張っているって話です。一つ間違えると現実の生活のために女房が障害の一つになることも多いです。この映画は二人で頑張っているって感じがよかった。
最後に「何度も考えたよぉ」とさらっと言っちゃうところ、それ以上言わないところが女性ですね。
※どうでもいいけど、美栄子と雛子は「パーマネントのばら」でも親子をやっていたそうです。
■現実的な(?)解決方法
実話らしいですよ。どうでもいいですけど。実話だと実話なので薄味になることが多い。「実話」だからって作りこみが薄いことが多いけど、この映画は面白かったです。
リンゴバブルが来ているなら。
秋則の実家が裕福ならば、秋則の実家が美栄子の家の畑を買い取る。
秋則は畑で実験を繰り返しながら、実家の農園で働いて給料をもらう。
ってあたりが現実線だと思うけどどうでしょう?
悪いけど、無農薬とおいしいことは違うんじゃないかなぁ。野生のものは食えなかったから品種改良で甘くしたんでしょ?それなら無農薬で収穫できるのを確立できた後、甘いリンゴを作り始める工程が始まるんじゃないの?。ま、その辺は創作のウソってことで。
■同業者の目線
農薬はそうまで悪じゃねーよ。だそうです。
コンビニのお弁当は20年以上前は防腐剤まみれでした。お米の形をした防腐剤を食べているといわれるほどでした。
しかし今はそこまでひどくありません。技術の進歩で少量の防腐剤で十分な効果を発揮し、体に影響の少ない防腐剤が開発されているからです。
農薬も同じように進歩している。昔はリンゴは皮をむかないと農薬も食べることになっちゃうという話になっていましたが、今はそうでもないらしい。
無農薬リンゴの成功者がいるからと言って周囲は農薬を捨てる気はないようです。
それと木村さんはメディアについては素人です。コネもバックもありません。叩きやすいのかなぁ。
良い、とされているもの叩くと目立ちやすいもんね。
農薬についての文句はありましたが、ストーリーについては文句ないみたいです。面白かったってことなのか、メディア的なプレッシャーがあるのかはわかりませんが。
私は楽しく見させてもらいました。