フレデリカ LOVE 邦画<ネタバレ>

内容を知っている方だけどうぞ。ネタバレで感想や評価を書いています。たまに批評・解説になっちゃっているところもあり。

映画『青空エール』感想/評価:58点/大介(竹内涼真さん)は行き詰まってなかったと思う

こんにちは。フレデリカです。

 

  • キャスト:土屋太鳳さん、竹内涼真さん
  • 監督:三木孝浩さん
  • 脚本:持地佑季子さん
  • 公開日:2016/08/20
  • ジャンル:青春
  • 上演時間:125分
  • レーティング:なし

映画『青空エール』の見どころポイント

  • 真っ向勝負で青春モノ
  • 青春モノでベッタベタ
  • 中学生の気持ちで見ましょう。

 

 

では映画『青空エール』のネタバレ感想です。「青春エール」じゃないっす、「青空エール」です。

 

映画『青空エール』の評価は58/100

幼いころあこがれたのは甲子園で応援する吹奏楽部だったつばさ。甲子園を目指している大介。二人は青春の光と挫折を繰り返しながら成長していく。

三年生になった時、二人は大きな挫折を迎える。

 気持ち的には『高台家の人々』の方が面白く、『オオカミ少女と黒王子』 よりもこっちを見たほうがいいかな、と思いました。

 

野球の試合は一年生の時も三年生の時も完全に結末が分かりました。大介のおかげで負けて、大介のおかげで勝つんだろうなと。綺麗なベタでした。

 

吹奏楽部の部員の青春は部員本人のものであり、どこかの部を応援するために頑張ってきたわけではありません。動機はテレビで見た風景(甲子園でトランペットを吹いている姿が生き生きしている)でもいいかもしれないですが、始めたらそれは違わない?*1

 

クライマックスは野球部の応援で、吹奏楽部そのものの大会はエンディングの中で語られただけ。つばさのスタートが野球部の応援だから落としどころが難しいけど、吹奏楽部そのものの青春は二の次のように感じてしまいました。

 

 

吹奏楽部部員たちの青春。京都アニメーション製作

movie-review.hatenablog.com

”金賞”にも上位の大会に行ける”金賞”と上位入賞だけど、次の大会に進めるほどではなかった”ダメ金”があるそうです。

 

 

イケメンを愛でる映画ではなかった。

少女漫画が原作ということは告知で知っていたので、ひょっとしたらイケメンがカッコつけているのを愛でる映画かなと思っていたんですが、そういった映画じゃなかったね。

最近はイケメン映画というとドS系を見てきているので、隣にいて一緒に成長していく姿を描いているのは新鮮でした。

 

 原作。19巻で完結

 

土屋太鳳さんは年相応の綺麗な女性です。

高校入学初日の16歳の土屋太鳳さんにとんでもない違和感を感じました。大学生か新人OLさんあたりが似合いそうだなぁと思っていたらやっぱり21歳でした。

三年生になったころに違和感がなくなったのは実年齢に近くなったからなのか、単に見慣れたからなのかw 前髪の触覚的な髪型のは若い感じの描写ってことなのかな?

 

 

菊地亜美さんは髪の毛の触覚に命を懸けているらしいです。
かのじょ? 菊地亜美 Air control [DVD]
 

 

 

吹奏楽に青春をかける

 ず~っとこの熊本の高校の判断のことを考えてました。 吹奏楽部の部員が話し合って決めたことになっているみたいだけど、、、、なぁ

blog.livedoor.jp

吹奏楽部の部員の青春は部員たちのものだと思いますけどね。

 

見ててもきゅもきゅしました。

全てがベタな青春でした。励ましてみたり、励まされてみたり。ショートカットした2年生の時も原作ではいろいろあったんでしょうね。

画面が見れなくなるほどベタなことをやってました。

ところで上履きって3年間使えました?私は学期ごとに履きつぶしてたような気がする。(私の履き方にも問題あるだろうけどさ)

んで、一年生フェーズが終わるころに思ったんですよね。ターゲットでどこになるんだろうと。社会人はベタすぎて青空エールを見て元気をもらえるとは思えない。高校生は直撃すぎて”こんなにきれいに話は進まないよ”と思う気がする。、、、、てことは、中学生か!中学生だな!!

中学生にとって高校生は自分よりもワンランク上の存在です。高校に行くといろんなことがあり希望に満ちていると信じています。

私は高校生になったら自動的に恋人ができると思ってました。そんなに甘くありませんでしたが。

ザ・青春の”青空エール”。私も中坊の頃はこんな輝く日々が来ると思ってました。

 

ターゲットは非リアの中学生だけど、頑張らないとあんな高校生活は送れないよ。

つばさは内気な女の子で共感を呼ぶ主人公ですが、矛盾と呼んでよいほど芯が強いです。

非リアのみんな!つばさほど芯が強い必要はないかもしれませんが、人の輪の中に入らないとあんな高校生活は送れないよ!授業が終わったら速攻で帰ってアニメを見るとこんな素敵な出会いはないよ!ちょっとだけ頑張って人の輪の中にいよう!

自分を殺す必要はないけど、人の輪にいることに慣れて行ってみないかい?君たちは自分をちょっとずつ変えていけば、すぐにリア充側に行けます。

、、、、結局リア充側になれなかった私からのアドバイスっすよ,,,,orz

 

どの辺がだめだったんだかよくわかんなかった。

一年生の時に大介のエラーで負けてしまいますが、つばさが一人でトランペットを吹きます。それがタブーらしいんだけど、そうなの?後で顧問に呼ばれて説教されて謹慎を言い渡されるほどの”やらかし”なの?

つまらない大人になってしまった私としては、病院だかリハビリテーションセンターだかの敷地内で突然演奏を始めることの方が大問題だと思うけどね。

 

あ、そういった大人の事情は中学生の目線で考えるとどうでもいいのか。

 

大介(竹内涼真さん)は行き詰まってなかったと思う

吹奏楽部が病院だかリハビリテーションセンターだかで大音量で演奏したのは大介を元気づけるためです。しかし大介は行き詰ってたか?治りの遅さに焦燥してましたが、行き詰ってなかったよね?リハビリを投げ出してたわけじゃないよね?大介がやっていることって演奏前後で変わりがなかったような気がするが、、、、。

 

部活の中心人物がケガしちゃった焦燥や部員との関係性を深掘ってた映画

movie-review.hatenablog.com

 

価値観がちゃんと固まっている周囲

最初に感じたのは水島でした。”素人は邪魔だからやめろ”と言いきっちゃう。そこまで言い切れ てしまう高校生なんてめったにいないと思いますけどね。相手を攻撃したら迎撃されるのが怖いから何も言えなくて、陰口って形になってしまうことが多いん じゃないかな。最悪はそのまま陰湿ないじめになっていくのかも。

 

ただ中学高校の頃を考えると、仲がいいわけじゃない人は絶対的な価値観が固まっていると思ってたような気がする。客観的な見方じゃなくて、つばさ主観で見てみるとオブラートに包んであるはずのことばっが強い言葉に聞こえるかもしれませんね。

 

金管チームから文句を言われた時もそんな感じだったのかね?

 

エンディングがおかしくねえか?

青春モノとしてはキセキを使いたいのはわかるんですが、舞台は吹奏楽部でしょ?んで、一度もまともに聞かせてないでしょ?だったら、エンディングは吹奏楽部の演奏でいいんじゃないですかね?さらにエンディングの中で吹奏楽部の大会を表現するんならなおさら、吹奏楽部の演奏にするべきじゃないんですかね?

なんでキセキ?

 

GReeeeNの妹分らしい
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全く関係なく私の思い出:ケガした先輩

私が高校でテニス部だったころ、腕をけがした先輩がひたすら筋トレしてました。その姿は体を動かすことに真摯でした。

テニス部の顧問は説教することが自分の職務と思っている人でした。怖い大人がいるってこととを教えたいのか、単に怒鳴っているのが好きなのか、生徒に対してマウンティングしたいだけなのかは今となってはわかりませんが。

その顧問が説教をするときのその先輩を引き合いに出してきました。「○○は腕を怪我してラケットも触れないのに毎日ずっと筋トレしているんだぞ!それがお前たちはなんだ!!」

 
後でその先輩に聞いてみたら、習慣として部活に出ていて、ラケットが握れないのでしょうがないから言われた筋トレをしていただけらしい。たぶん部活仲間と一緒に帰るために筋トレして待ってたってのもあるんじゃないかな。
ほめられても困るんだよなぁと言ってました。
 

大人目線のゲスなツッコミ:いろいろ。

ターゲットの中学生は関係ない、というか、気づかない部分です。

野球部のユニフォームが白すぎねえか?

大介が部活に復活したときに集まってきた部員のユニフォームが下ろし立ての真っ白さ。そこからずっと野球部のユニフォームの白に目がいってました。決勝の最終回でも泥汚れがほとんどない真っ白さでした。

 

病院だかリハビリテーションセンターでの演奏は迷惑。

上でもちょっと書きましたが、あんなところで突然演奏が始まったら即座に職員が出てきてやめさせるわな。大介たちの後ろの方で入居者が拍手して演奏が受け入れられたような感じになってましたが、、、、。

ナイーブになっている入居者も多いはず。突然あんな風に”大騒音”が聞こえて来たら気が狂いそうになりそうだ。

 

林原教頭の言っていることがあっていると思う。

顧問の杉村先生を敵側ではなく主人公側にするべく出てきた敵こと林原先生。吹奏楽部を敵視しているのはともかくとして、下校時間以降も生徒が居残ってトランペット吹いているのがまずいってのは林原先生の方が正論です。

ま、中学生にとって”常識を振り回す大人”なんざ敵以外の何物でもないんだろうけどね。

 

 

映画『青空エール』のCAST

青空エールとは編集

 

 

 

映画『青空エール』のまとめ

  1. 中学生の気持ちの戻って見よう
  2. 中学生へ:こんなリア充経験は空から降ってくるわけじゃないから、自分で行動して頑張れ
  3. エンディングは吹奏楽部の演奏でよかったんじゃない?

 

映画『青空エール』のベストシーン

つばさが三年になった時に森先輩が学校に訪れた時。風が強すぎでした。あれはスカートに気を取られてまともに話なんてできないと思うよ。というか校内に入ると思うよ。

 

それと杉村先生が教頭から「生徒がかわいそうだ」と言われたとき、水島が言い返したのがかっこよかったです。「生徒を振り回すな」にも言い返してほしかったね。

ただし、このシーンって映画としては全く必要ないんだけどね。

ここで明かされた杉村先生の時代の思いとか今年で転勤とかそのあと出てきませんでした。

 

映画『青空エール』の評判

3.44/5 yahoo映画より(2016.08.21現在)

 

べただけど、それがいい。ってことです。

*1:そう考えると応援団ってゴールはどこなんだろう?スポーツ部の応援?応援団をやってみれば熱さが分かるのかもしれないですが、外部から見ていると分からないっすね