フレデリカ LOVE 邦画<ネタバレ>

内容を知っている方だけどうぞ。ネタバレで感想や評価を書いています。たまに批評・解説になっちゃっているところもあり。

実写映画『心が叫びたがってるんだ。』感想/評価:75点/アニメの勝ち部分・実写の勝ち部分

こんにちは。フレデリカです。心が叫びたがっているんだ を見てきました。
アニメが上回っているところ・実写が上回っているところ 両方ありました。

 

kokosake-movie.jp

 

実写映画『心が叫びたがってるんだ。』の見どころポイント

  • 順ちゃんの心が軽くなっていく姿
  • 田崎の苦悩
  • 仁藤ちゃんの恋心
  • 坂上は媒体。

 

では実写映画『心が叫びたがってるんだ。』のネタバレ感想です。アニメを見ている前提です。

こんな作品でした。

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あ、違った。こっちだ。(でも二分半にまとめると乃木坂46の歌になります)

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実写映画『心が叫びたがってるんだ。』の評価は75/100

コミュニケーションが苦手で本音を言えない少年・坂上拓実は高校3年生のある日、担任から「地域ふれあい交流会」の実行委員に突然任命され戸惑う。一緒に任命されたのは、全く接点のないクラスメイトの成瀬順。幼い頃に何気なく発した言葉によって家族がバラバラになってしまったことが原因で、喋ろうとすると腹痛が起きてしまい、コミュニケーションは筆談のみ。クラスメイトからは変わった子だと思われている。担任から出し物としてミュージカルを提案され、ヒロインを演じることになった順は、拓実からのある言葉をきっかけに<今まで心に閉じ込めてきた想い>を歌にして伝えると決心するのだが…

TOHOシネマより)

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ホテル廃墟でのカタルシス度は減っているものの、その後のミュージカルは見事でした!

 アニメではあまり深堀されなかった坂上の心の中を丁寧に描かれているかと思いましたが、むしろ順ちゃんに集中してました。とっ散らかったり、 中途半端な深堀をたくさんして軸がなくなるよりよほどよかったです。

 

どうしてもツッコミたいこと

本番の前日、坂上と仁藤がいちゃついているのを順ちゃんが見てしまって大ショックを受けます。んで、本番当日に来ません。

 前日の視聴覚室での会話を二人から聞いた田崎は

「なにやってんだ、お前が責任取れ!」と言い出します!

田崎、お前が順ちゃんを視聴覚室に行かせたんだろうが!

 

「心が叫びたがっているんだ」アニメの勝ち・実写の勝ち

こちらを見たほうがいい!と言えると思ったんですが、どちらにも良いところがありました。

実写は坂上のスペックが上がりまくっている

坂上の音楽に対するスペックが「今は引退したけど、昔は世界の第一線で流行を作り出す側にいました」みたいな感じがしました。特に順ちゃんからは何でもできるスーパーマンに思われていたことでしょう。

アニメでもスーパーマンでした。けど高校生感が残ってるのを感じてたんだよなぁ。

 

なのに、実写ではパーフェクト超人度が下がっている

音楽に関してはアニメ以上の才能を発揮しているように見えるんですが、坂上の性格を深堀してないんですよ。実写版の坂上って 順ちゃん・仁藤・田崎の物語を深堀する媒体にしかなってない感じがするんです。

 

アニメ版を見た時の感想でこんなこと書いてます。

高校生のクセになんでああまで自然体なんだよ。童貞臭なしだよ。なんでいうことやることが全部イケメンなんだよ。しゃべれない気の小さい子をフォローしつつ、クラス1の美女(もしくはクラスの中心?)となんで自然体で話せるんだよ。高校生だろ、あせろよ。(私がどんな高校生活をすごしてきたかばれるかな?)

心が叫びたがってるんだ。/「痴情のもつれ?」

実写でも同じことしてたと思うんですが、アニメに感じた「むかつくほどの余裕」ってのが感じられなかったんですよね。

 

だからホテル廃墟のシーンの厚みが足りない。

アニメ版を見た時の感想の中で上の引用の続きでこんなこと書いてます。

それらのもやもやを順ちゃんに全部言われちゃった。私が気づいてなかった仁藤への感想まで言われちゃったよ。主人公チームなのに一切言及されなかった田崎くんがちょっと不憫でした。

順ちゃんの言葉が堰を切ったようにあふれ出したんですが、アニメの時のカタルシスがありませんでした。実写の描写は「計画通りダムから放流」って感じで、アニメの描写は「ダムが台風で決壊!」って感じでした。

私が『心が叫びたがってるんだ。』で一番強く覚えていたシーンはアニメの勝ちでした。

歌いだしは実写の厚みがありました。

”こりゃアニメの方の勝ちだな”と思いながら続きを見ていたのですが、客席の奥から歌いながら出てきた順ちゃんの姿に感動。直前のお母さんの苦悩がスパイスとしてうまく聞いてました。

そこから先は実写の勝ちだなぁ。やっぱり実写の厚み。このミュージカルが「0の状態から30日で高校生が作った」ってことは忘れて楽しめました。

 

二番煎じとして作らなくてはならない厚みの方向性

後発は、前作を見ることができますから長所を伸ばし短所を改めることができます。私はそれを「坂上の心の深堀」になるだろうと思いましたが、坂上・順ちゃん・仁藤・田崎の深堀の配分を順ちゃんに集中した感じになってました。

ベッタベタの例のシーン

アニメを見ているときも目をそむけたくなったベッタベタなシーン「喧嘩を歌で止める」。これを実写でやられたら見ているこっちの顔が赤くなると思ってたんですが、歌うところを短くしてきました。

そのときは「よかったー」と思ったんですが、ホテル廃墟に集約していくパワーが少し減ったかもしれないと思いました。

 

田崎の野球部問題

学年をはっきり明記していませんが、4月中の物語です。ってことは、夏の大会があります。アニメの時に書いた文章をそのまま載せますが、「私は途中まで3年生の夏をひじを怪我して出場できずに引退したのに、後輩に威張り散らしていると思ってました。まだ現役なのね。だったら別に威張り散らしててもかまわなくない?」

 

仁藤ちゃんの恋心

最初は、オミットされているんじゃないかと思うほど、坂上との関係が良好でした。

最終的にはくっつくわけですが、もうちょっとちゃんと嫉妬してほしかったな。

 

藤島ジュリーパワー?

実写版のスタッフロールを見ていたら藤島ジュリーさんの名前を見つけました。

んで、うち帰ってきてwikipediaにこんな記述を見つけました。

原作(アニメ版)からは以下のような設定の変更がある。

  • 主人公が順ではなく拓実になっている。
  • 順の父親に名前の設定(泰史)があり、順が父親の不倫を目撃するのは5歳のときとされている。
  • 作品の舞台となるクラスは「3年2組」である
  • 「地域ふれあい交流会」は揚羽高校以外の団体も参加するイベントで、開催年月日は「2017年5月20日」、会場は実在する秩父宮記念市民会館である。

心が叫びたがってるんだ。 - Wikipedia

 この記事では「坂上は他者の深堀の媒体になっているだけ」と言い続けていますが、主人公に昇格していたらしいです。事務所の力ってスゲーや!

 

アニメ「心が叫びたがっているんだ」の思い出

 実写とは全く関係ない。アニメ版の思い出です。

順ちゃんは明治の大好物ですね。

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乃木坂46のテーマ曲が見事に”順ちゃん”でした。

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アニメ映画豊作期の先鋒でした

心が叫びたがっているんだから、名作アニメが連続したような覚えがあります。 

よく見ると心が叫びたがっているんだだけ2015年だったね。

 

実写映画『心が叫びたがってるんだ。』のCAST

坂上拓実-中島健人さん

主人公というか、狂言回しというか。

成瀬順-芳根京子さん

主人公。ホテル廃墟で一気にしゃべりだしたときのカタルシスがなかったのが本当に残念。

 

仁藤菜月-石井杏奈さん

仁藤の恋心がうまく表現できてなかったなぁ。アニメの時の「自分と坂上」と「順ちゃんと坂上」の距離感を比べてへこむとかなかったもんなぁ

 

田崎大樹-寛一郎さん

最後の最後に「成瀬が好きだー!」エピソードを無理やりぶち込んでました。アニメ版で一番の失敗の変更部分ですが、こっちの方がましかも

 

城嶋一基-荒川良々さん

観に行く前に一番想像がつかなかったんですが、いい感じでこなしてました。

 

成瀬泉-大塚寧々さん

アニメ版よりも順ちゃんに焦点を当てたので、ある意味で準主役でした。

 

実写映画『心が叫びたがってるんだ。』の3ポイントまとめ!

  1. 順ちゃんたちの深堀の媒体に坂上がなってしまっているので、私が一番深く記憶しているホテル廃墟シーンにカタルシスがない。
  2. ミュージカルシーンはよかった。
  3. アニメはよくあんなに詰め込んだなぁという気がしてきた。(思い出補正で美化しているとは思うけど)


実写映画『心が叫びたがってるんだ。』の評判

 4.14/5

yahoo映画より(2017.07.23現在)

 

アニメの方がよかった、実写の方がよかった。トントンぐらい。

順ちゃん役の芳根京子さんを称賛する声はほぼ全会一致

 

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