フレデリカ LOVE 邦画<ネタバレ>

内容を知っている方だけどうぞ。ネタバレで感想や評価を書いています。たまに批評・解説になっちゃっているところもあり。

映画『捨てがたき人々』全力のジョージ秋山ズム

こんにちは。フレデリカです。私はなぜこのタイミングでこの「捨てがたき人々」に巡り合った.....

捨てがたき人々

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ジョージ秋山さん原作と聞いて、主人公は「たぶんジョージ秋山さんはこう書くだろうな」というキャラクターでした。私の中では瞳は書かれないだろうなと思ったんだけど、黒目があるのは主人公補正?

 

作品情報

  • キャスト:大森南朋さん  三輪ひとみさん  美保純さん  内田慈さん  滝藤賢一さん  佐藤蛾次郎さん  諏訪太朗さん  寺島進さん  荒戸源次郎さん  伊藤洋三郎さん  田口トモロヲさん 
  • 監督:榊英雄さん
  • 脚本:秋山命さん
  • 公開日:2017.06.07
  • ジャンル:人生
  • 上演時間:123分
  • レーティング:R18

 

公式HP 

捨てがたき人々 [DVD]

捨てがたき人々 [DVD]

  • 発売日: 2015/01/06
  • メディア: DVD
 

 

あらすじ

トラック運転手を辞め、生きる意欲を失っていた狸穴勇介は、生まれ故郷に帰り、日々の空腹と性欲を満たすことだけを考え、無為に毎日を過ごしていた。ある日、勇介は行きつけの弁当屋で働く岡辺京子という女性に興味を持ち、強引に関係を持ってしまう。やがて、勇介と京子はなりゆきのままに同棲を始め、お互いを受け入れることもないまま家族となっていく。

(wikipedia 原作のあらすじ説明より)

映画では「生きるのに飽きた男」とか書いてありますが、”飽きる”なんてかっこいいものではなく、「意欲を失っていた」ですね。

私は言いたいことは一言で書いてありました。「お互いを受け入れることもないまま家族」

 

告知PV

www.youtube.com

ネタバレ感想 評価:75/100

世間的にはかなりの低評価のようです。ド派手な映像も勇介の成長も描かれなかったしね。

私もジョージ秋山原作ってことが頭になければ、つまらない映画と思ったかも。

 

つまらないと感じてしまう一番の理由は、「結局、勇介が救いようのないクズ」で終わっていったところでしょうね。大森南朋さんに存在力があるので、背景があるように見えるんですよ。
過去をほとんど語られないので”東京の超一流な職場でライバルに負けた”せいで人生が嫌になっているように見えるんですよ。

京子が宗教にはまっていると冒頭に提示されるので、なんとなく「勇介が昔の能力やツテを使って、悪徳宗教から京子を救い出し、活力を思い出した勇介と自分で歩くことを知った京子が明日に向かって生きていく」になるのかなと思いながらみてます。

 

メインテーマはそこじゃありませんでした。

テーマは「愛されたいけど」ですね。しかもテーマが成就されずに、バッドエンディングで締めくくられる。

冒頭に提示されたものから客が想定したモノからかけ離れて、しかもバッドエンディング。わけわからない人もいるでしょうね。

 

全力のジョージ秋山ズム

DVDを見ながら”ジョージ秋山さんっぽいなぁ”と思ってました。んで静かなシーンでwikipediaを見たら案の定でした。

女性のお尻の見せ方とそれを覗き込む勇介の体制が、見事にジョージ秋山さんの漫画に出てくるそのままでした。

 

ジョージ秋山さん原作とわかれば、後の展開はなんとなくわかるんですよ。登場する女性は、とりあえず全員おっぱいが出てきてHする。(美保純さんだけおっぱい出てきませんでしたね。別格の女優だから?)

浅慮にHしまくる人々。みずみずしさなどなくヌルヌルとした感じはまさしくジョージ秋山さんテイストです。

 

だからこそ、10年後の京子が宗教幹部とHしているのに驚きもしませんでした。

 

私の父は私が小学生のころからビックオリジナルの購読者でした。なので私はジョージ秋山さんの「浮浪雲」や短編読み切りを目にして成長してきました。SEXの存在を知った中学生の時、大人になったら簡単にHできるもんだと思ってたのは、間違いなくジョージ秋山さんの漫画のせいです。
盛大な勘違いだったよ。

 

 

全力のジョージ秋山ズムを踏まえて

全てはwikipediaにあった「お互いを受け入れることもないまま家族となっていく」です。

 

勇介は性欲のままに京子の体に手を伸ばしました。

んで子供ができました。勇介は愛されたいと泣きました。

10年後、

勇介は外に女を作ってます。

子供の正義は勇介を嫌っています。

殴ったらおびえるようになってしまいました。

(京子フェーズは省きます。わかりにくくなってしまうので)

 

五島に帰っても、子供ができても、10年たっても

勇介の性根は変わることなく、

勇介は誰かに愛されることができませんでした。

 

見事にバッドエンディングです。

京子は宗教家として迷える子羊を救いたかっただけで、勇介を愛したわけじゃなかったんです。勇介は、それが分かっていて京子にすがったつもりでした。しかし愛されたわけじゃないことが、どうしても勇介の中で消化できませんでした。

「欲しい人々」じゃなくて、あくまで「捨てがたき人々」でした。「欲しいわけじゃないけど、捨てるにはもったいない」なんですよ

 

クライマックスで勇介は、どうにもならない自分の人生を慟哭しました。

 

 評判

3.2/5

yahoo映画より(2017.08.25現在)

 

星は 3が一番多い。どう評価もんか悩んでいる感じがありますね。

  

その他

タグ

監督:-榊英雄さん-

脚本:-秋山命さん- 

俳優:-大森南朋さん-  -三輪ひとみさん-  -美保純さん-  -内田慈さん-  -滝藤賢一さん-  -佐藤蛾次郎さん-  -諏訪太朗さん-  -寺島進さん-  -荒戸源次郎さん-  -伊藤洋三郎さん-  -田口トモロヲさん- 

 

 

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