コンフィデンスマンJP プリンセス編を見てきました。
ターゲット層のつもりで見れば高得点ですが、そうじゃなければ、、、アハーン。
コンフィデンスマンJPのJPって日本って意味です。中国がCNで韓国がKR。同時に制作されてたのが日本がJP。全て古沢良太さん脚本。
コンフィデンスマンJP プリンセス編
作品情報と鑑賞前感想
- キャスト:長澤まさみさん 東出昌大さん 小手伸也さん 関水渚さん 小日向文世さん 白濱亜嵐さん 古川雄大さん ビビアン・スーさん 竹内結子さん 三浦春馬さん 広末涼子さん 江口洋介さん 柴田恭兵さん
- 監督:成河広明さん
- 脚本:古沢良太さん
- 公開日:2020.07.23
- ジャンル:テレビ会社制作
- 上演時間:124分
- レーティング: G
あらすじ&鑑賞前感想
世界有数の大富豪フウ家の当主レイモンド・フウが亡くなった。遺産を巡り火花を散らしていたブリジット、クリストファー、アンドリューの3姉弟の前で執事トニーが発表した相続人は、誰もその存在を知らない隠し子“ミシェル・フウ”だった。ミシェル捜しが続く中、10兆円とも言われる遺産を狙い、我こそはミシェルと世界中から詐欺師たちが“伝説の島”ランカウイ島に大集合!そして、ダー子、ボクちゃん、リチャードの3人も、フウ家に入り込み、華麗に超絶大胆にコンゲームを仕掛け始める…はずが、百戦錬磨のコンフィデンスマン・ダー子たちに訪れる最大の危機!誰がフウ家の当主の座を射止めるのか!?
月9ドラマ(若い人には通用しない言葉?)スタートで、映画化2作目です。
注目は監督さんよりも脚本の古沢良太さんでしょうね。本当は。
もうそんなことよりも東出昌大さんが気になっちゃって気になっちゃって(笑)
前作
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ここから先は コンフィデンスマンJP プリンセス編 の感想です。ネタバレしてます!!
コンフィデンスマンJP プリンセス編 - ネタバレ感想 ( 55 / 100 )
お客さんがソコソコ入ってました。
劇場の気合の入れ方もすごい。東出昌大さんのスキャンダルを吹き飛ばすほど期待されてるんですね。
TOHOシネマ 新宿
※一応補足。コロナ禍対策で客席の半分しか入れられません。それにしたってこの上映数はすごい。
キャラクターと俳優
ダー子 - 長澤まさみさん
コックリを優しく抱きしめているときに前作が脳裏をかすめてしまいました(笑)
長澤まさみさんの毒親役が光ったMOTHER
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ボクちゃん - 東出昌大さん
出てくるたびに「ブーメランみたいなセリフはかないかな」と思ってましたが、セリフ自体が少ない。ついでに活躍もしない。
コメディ要素の強い映画でよかった。俳優のプライベートに気を取られて映画に集中できなくても罪悪感がない。
それにしても、、、撮影したころの東出昌大さんって、仕事で長澤まさみさんにくっつかれて、帰れば杏さんが向かい入れられて、遊びに行けば新進気鋭の女優さんとイチャイチャできていた。有頂天ですね。
五十嵐 - 小手伸也さん
デヴィ夫人とくっついた人。
コックリ - 関水渚さん
相手が長澤まさみさんであり、長澤まさみさんは慣れているチームなので、悪いいい方をすると関水渚さんにとってアウェイです。もちろんスタッフと関水渚さんに軋轢があるわけではないと思いますが。
アウェイで新人の関水渚さんとホームの長澤まさみさん。演技に差が出ちゃうのは仕方がないですかね。
東出昌大さんと関水渚さんが絡んでいるシーンは、一瞬だけ現実に戻されるような気分でした。
今年のワーストにあげる人も多い映画「カイジファイナルゲーム」のヒロインでした。
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リチャード - 小日向文世さん
出演俳優の順番ってwikipediaの掲載順なんですが、主役3人組のはずの小日向さんがなぜ大きく後れを取ってるんですかね。劇中の活躍順なら東出昌大さんも二番目じゃないと思うよ。
アンドリュー・フウ - 白濱亜嵐さん
クリストフゼ・フウ - 古川雄大さん
ブリジット・フウ - ビビアン・スーさん
あのおばちゃん、ビビアンスーだったのか。
俺もアンチエイジング頑張らないとなぁ
スタア - 竹内結子さん
ちょいやく。
ジェシー - 三浦春馬さん
ご冥福をお祈り申し上げます。
韮山波子(ハニートラッパー) - 広末涼子さん
ドラマに出てたんですね。最初に顔出しして、中盤に一つも出てこないから、広末さんがミシェルかもしれないなと思ってました。小日向さんが手取り足取り指導をし始めたころに、「ああ、既出のキャラなんだね」と理解しました。
こちらでも詐欺師役をしてます。「噓八百 京町ロワイヤル」
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赤星栄介 - 江口洋介さん
ドラマ時代の第一話に出てきた”おさかなちゃん”らしい。
気が付けば好敵手でラスボス扱い。
トニー・ティン - 柴田恭兵さん
柴田恭兵さんに執事役は合わないですね
”危ない刑事”のイメージがあるのか、”誰かに雇われている”とか”誰かの忠実な下僕”がピタッと来ない。
本作のラスボス的な立ち位置なので、長年フウ家に巣食う詐欺師か誠実すぎる有能な執事だとは考えてました。結果的に後者であり、それにもちゃんと理由があったわけです。でもダー子との直接的な対決がないのは残念でした。
物語の感想(表向き)
表向きというかターゲット層的な感想。TVドラマを見て「笑って、おおっと思い、やがて浪花節、、、と思っていたらちゃんとダー子は利益を得ていた!(だったんだと思いますよ)」になる流れを期待して見に来た方々。
全てがつながっていて、すべてがダー子の策略なのが心地いい!
ダー子がフウ家に振り回されているようで、全てはダー子の策略通りでした。
最後のネタ晴らしの滑走感が素晴らしいですね。
フウ家も各々の道を見つけた。ダー子のおかげで全方位が幸せに
いがみ合っていたフウ家の3兄弟。ダー子の活躍やコックリの真心によって隠して凝り固まっていた気持ちを解きほぐしました。
執事にも長年使える理由も出てきたし(恋人:遺書のDearを切って他人に見せなかった。できれば切った紙を丁寧に扱ってほしかったね)
登場した人物を本筋にすべて使い切り大団円に持っていくのは見事しか言いようがないです。
流れ上、フウ家の方々がラスボスではなくなってしまいましたが、ちゃんと赤星を用意してクライマックスにピンチと盛り上がりを作るのはさすがでした。
大オチもよかった。ミシェル計画を思いついたのはダー子の適当な一言でしたね。
物語の感想(本心)
本心というか、邦画過鑑賞していて、世界を斜めに見るのがかっこいいと勘違いしている目線の感想
感想(表向き)を作るための無茶が多い。
さて、ほめてみたものの。
脚本が連続ドラマが主戦場の古沢良太さんです。そのため、作りが1話45分全十二回の長編用になっている。それを2時間に放り込んだので無理が出てきます。特にコックリの成長面とフウ家三兄弟の雪解け。
ドラマの文法を映画に落とし込むの無理があるよね。
最近の長編物の作り方として人気の方法があります。人気ですが、作るのは高難度なので名作となりやすいです。
12回ドラマや12回アニメ、数十時間以上かかるゲームなんかに多い方法です。
その手法とは「1回1回で完結するような小さな事件が発生する。それはその回のうちに解決するけど、大きな流れのフックや伏線が提示される。最終回はその大きな流れが解決されて大団円」。
例に本作を使えばこんな感じになるはず
- 第一話.ダー子たちとコックリとの出会い。フウ家の情報を提示。シンガポールへ。フウ家にダー子たちが潜入。フウ家の面々を紹介。
- 第2-11話.1話完結の軽い話が繰り返される。その解決方法にフウ家3兄弟の誰かのパーソナル部分が使われる。
例えば、虫の知識が必要で、たまたま通りかかったフウ家長男の深い知識が解決の糸口になる。フウ家長男の手助けを引き出したのがコックリの誠意。もちろんダー子は利益を得ているというオチ。
、、、こんな感じで人物像の深堀とコックリの成長を薄く描くを10回繰り返して重厚なものにする。 - 最終回.後継者披露パーティ開始。マンゴー売りの強襲でコックリがパーティ会場の全員の信頼を得て、3兄弟がコックリを当主を認める。ダー子はちゃんと設けてて大団円。
目の前で展開されて完結されるストーリーが大きなストーリーの一部になっていて、徐々に頭の中に構築されていくのを楽しむ。また、ちゃんと提示されない大きなストーリーの断片にモヤモヤする。(人気だと考察ページができたりします)
終盤で、視聴者の頭に構築されていたものが一気に提示される。無粋な言い方になっちゃうけど、「答え合わせ」がすごく心地いい。さらに、ここまでやってくる良質なシナリオなら更なる展開を作って楽しませてもらえると思う。
この構造を作るのは二時間じゃ無理です。
大きなストーリーしか描く時間がないから、一話完結的なストーリーが展開できない。ドラマの文法を映画におとしこむの無理があります。
コックリの成長面とフウ家三兄弟の雪解け
んで、どうなっちゃったかというと、「記号」を立てることしかできなくなってしまいました。
長男だけピックアップするとこうなります。
・長男の部屋に昆虫標本が並んでいるという記号
・コックリが昆虫を長男に持ってくるという記号
この結果、長男はコックリを認め、昆虫研究の道に進みます。昆虫研究の道に進むほどの熱さは表現されてないし、視聴者に届いていない。
フラグは提示されているから「あーそうかもねー」とは理解はできる。感情はシミてこない。
ドラマでゆっくりやれば、記号ではなくストーリーで見せられるので、昆虫研究の道に進んだことが趣深く感じるかもしれないんですけどね。
※上記の「記号」という言葉の元ネタ
なお、記号さえ提示されていないのがコックリの成長です。
登場している大人が全員、子供のコックリに責任を押し付けてハッピーエンドです。
ダー子もコックリを置いていくつもりだったしね
これでね、コックリが帝王学に才能が有り興味を持ったならいい。それを表現しようとした断片はここかしこで見える。ボクちゃんが逃げようといったのにコックリが残る意思を示したのは、たぶんこの断片。
コックリは帝王学的な成長も精神的な成長も何も表現されていません。
最後に浜辺でダー子とコックリが会話します。イイ感じの雰囲気にしてますが、そのコックリにフウ家当主を押し付けたようにしか見えねえよ。
クライマックスが始まる感がない
本作は全てのことが後継パーティに集約されるように展開されています。そしていざパーティが始まります。だけどドキドキ感が全くない。
これもドラマだったらドキドキしたのかなぁ。最終回一つ手前の回のラストでパーティの導入を見せてテーマソングをBGMに20分を使って盛り上げれば盛り上がるのかなぁ。
後出しっぽいようにしか見えない
(たぶん)コンフィデンスマンJPのテンプレートでありスカッとする「すべてはダー子の計画通り」のネタバラシなんですが、後出しのようにしか見えなかったんだよなぁ。
詐欺計画がこんなかんじだった。というよりは、話が盛り上がるように適当に話を作って、無理のある部分の帳尻合わせを「すべてはダー子の計画通り」でごまかしているように見えたんだよね。
中盤でダー子とボクちゃんが立ち話をしています。ただ事ではなさそうな気配を感じた執事が近寄っていきます。執事に聞こえてきたのは、つまらない痴話げんかでした。執事は去っていきます。
でも本当は作戦会議をしていましたというネタ晴らしがされます。ネタバラシされなくてもわかるよ。ドヤ顔でネタバラシしてくるんじゃねーよ。
これをドヤ顔でネタバラシできるのはTVドラマまでじゃない?晩酌しながら意識半分に見ているとか、手元のファッション雑誌を見ながら見ているとか、子供の世話をしながら見ているとかなら必要かもしれない。
映画館で集中してみるのを想定しているなら視聴者への冒涜だよ。
あ、狙いは映画館まで来てみる人たちじゃないのか。TVで放送されるときに見ている人が標準値なのか。なら晩酌しながら意識半分に(以下略)人たちが分かるようにしなくちゃいけないのはわかる。
ついでに言うとTVドラマが作っている側が自分たちが作るものは、まともに見られることはないと考えていることになっちゃうね。
あのクライマックスシーンは何でしょうね?
クライマックスで赤星がダー子たちを追い詰めます。廃屋のようなところに行ってダー子が持っている金璽(豪勢なハンコ)をよこせと言います。
ダー子が嫌がると赤星は怒鳴ります。
、、、、え?ぶん殴って奪い取っちゃえばいいんじゃないの?
赤星はそういう役どころだろ?
敵対している赤星がダー子の計画通りに動こうと一生懸命なんですよ。
この流れでOKでるのってすげえな。
コンフィデンスマンJP プリンセス編 のベストシーン
映画のキモ
赤星に追い詰められて廃屋のようなところに連れてこられたダー子。何やかやで刺されます。
その後、別の場所にいたコックリがダー子を探します。コックリはその辺を歩いていたメイドに行方を聞きます。そしてコックリは廃屋にたどり着きます。
それを見たときの俺の独り言
「え?なんでメイドは知ってるの?」
こんなんばっかり
他には
告知動画で最後に動画を締めるシーンなので映画館でずっと見てきました
このシーン、本編に全く関係ない。
この本作の最後の最後の最後のシーンです。次作は演劇を使って詐欺るんだってさ。その予告シーンのようなもの。
私のような映画過鑑賞するような輩ではなく、TVドラマの延長で映画を見ている人のための映画だってことの象徴ですよ。
冗談
ダー子たちが防弾チョッキを着てたのに、着ていない五十嵐が刺されて重体
場内が一番笑いが起きてました。なので、一番面白いポイントだったんじゃないの、たぶん。
きれい・かわいい・色っぽい
ない。
ふだんなら無理にでも探すんだけど、探す気がしない。
長澤まさみさんと関水渚さんのファッションショーがあるんですけども、そこで何も感じなかった。なのでない。
タグと評判
タイトル:-コンフィデンスマンJP プリンセス編-
監督:-成河広明さん-
脚本:-古沢良太さん-
俳優:-長澤まさみさん- -東出昌大さん- -小手伸也さん- -関水渚さん- -小日向文世さん- -白濱亜嵐さん- -古川雄大さん- -ビビアン・スーさん- -竹内結子さん- -三浦春馬さん- -広末涼子さん- -江口洋介さん- -柴田恭兵さん-
コンフィデンスマンJP プリンセス編 の評判
4.2/5.0 (yahoo映画 2020/07/24)
、、、、マジで?
その他
最近の世の中
2020.07
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- 三浦春馬 - Wikipedia
私のこと
公開した木曜日の朝1に見に行ったんですけど、書いているのは金曜日。
やるきでなかったというか、目の奥がゴロゴロしててPC画面を見たくなかったというか。
せっかくアクセスが稼げそうな作品にあたったんだから早く公開すりゃいいのにね、、。