こんにちは。フレデリカです。
淵に立つ 作品情報
- 淵に立つ 作品情報
- 淵に立つ の3つのポイント
- 全体感想- 評価:70/100
- 八坂が残したもの。八坂は何者だったのか。
- 淵に立つ のクライマックスシーン。夫婦の話し合いの結果が離婚になってしまった。
- 淵に立つ の手法は一つだけであり、八坂の思考
- 八坂の思考
- これ書いてて思ったこと。
- 淵に立つ のベストシーン
その1
www.frederica-movie-review.com
- キャスト:筒井真理子さん
- 監督:深田晃司さん
- 脚本:深田晃司さん
- 公開日:2016.05.14
- ジャンル:人生
- 上演時間:119分
- レーティング:
淵に立つ の3つのポイント
- 夫婦のお互いに対するうしろめたさ
- テーマである夫婦・家族の以外のところは捨てること。回想シーンとかはありません。
- 右ほほを打つ
全体感想- 評価:70/100
八坂が残したもの。八坂は何者だったのか。
「八坂は何者だったのか。」は論じても意味はないでしょう。単なる触媒なので。
蛍ちゃんに起こった出来事は八坂がどんだけ関与していたのか実行犯なのかも論じても意味はないでしょう。
あの事件で重要なのは八坂ではなく、夫婦間の隠し事が蛍ちゃんに重大な結果をもたらしてしまったってことなので。
劇中の言葉でいえば
- 八坂に共犯を黙っててもらっていた
- 八坂とできていた
自分が相手に隠しことをした結果、蛍ちゃんがあんなことになってしまったように二人は感じてしまいました。
淵に立つ のクライマックスシーン。夫婦の話し合いの結果が離婚になってしまった。
蛍ちゃんがあんなことになってしまったのは俺たちへの罰。
章江も同じことを考えたのは8年の中で一度や二度じゃないでしょう。そのたびに、蛍ちゃんの人生は蛍ちゃんのものと思い直していたのかもしれません。
見ないようにしてきた考え方を利雄から言われた時、章江は別れを口にしました。
その後、庄内に4人で行ったのはエピローグのように感じています。(孝司を連れてったのは、劇中では意味はなく利雄だけでは二人を助けられないという脚本上の事情?)
章江を助けた後に、蛍ちゃんの救護活動を続ける利雄。
淵に立つ の手法は一つだけであり、八坂の思考
手法は一つだけ
淵に立つでは、物語を作成する方法として使われているのは一つだけです。
先に結末を提示して、途中経過を後述する
わかりやすいのは、八坂の収監の過去や孝司の父親についてです。
- 利雄との会話で殺人を犯し収監されていることを提示する。その後、何があったかを章江に話す態で提示する。
- 孝司が自分の父親は八坂だと利雄に告げる。父の顔を見たことがないこと、父が自分のことを知らないことなどの詳しいことを章江に話す。
答えを先に提示して、それに至った経緯を後に提示しているんです。
これを映画全体で考えると、
8年後(物語の後半)での章江や利雄の心情は、物語の前半で答えを提示されていることになります。
誰が提示しているか?八坂です。
八坂の思考
喫茶店で八坂は、自分の正義を通すためには法も命も関係なかったといいます。これが劇中になかった8年間に相当しそうな気がします。蛍ちゃんのためだけを思って介護してきた8年間。
裁判を受けているときに傍聴席には被害者の母親がいました。母親は裁判を静観し、自身の頬をたたき、大きく泣き崩れたといいます。聞いていた章江も涙を流しました。
章江は話が離婚に発展したときに自身の頬を何度もたたきました。そして庄内で心中を図ります。
自身の頬を叩いたのは、子供を守れなかった自分への悔恨だったのか。自分にやましいところがあったことの罰が子供に向かってしまった後悔だったのか。
これ書いてて思ったこと。
このブログはゲスいです。エンターテインメントはハートで感じればいいものなのに言葉にしようとしているんですから。
だからこそ”名状しがたい”という言葉を使わないように一生懸命書いてきました。この記事もそうです。じつはこの記事の中に「この描写は名状しがたいなぁ」で締めたいけど、私の変なミエで書けずに尻切れトンボになっているところが2カ所あったりします。
んで、これ書いてて思ったんですけどね。
章江も利雄も向かい合っているのは自分であり、相手や蛍ちゃんが外的要因にしかなってない。
あれ?私がこの映画で得た結論は、「夫婦は結局他人」ってことになっちゃってる?
淵に立つ のベストシーン
映画のキモ
夫婦の話し合いの結果が離婚になってしまったシーン。
相手が持っているうしろめたさを話し合うシーン。
・(犯罪を起こしたことではなく)八坂を住まわさなければ、、、、
・(Hさせなかったことではなく)八坂を心を許さなければ、、、、
この会話は8年遅かった、、、、、んですかねえ、、、、。
きれい・かわいい・色っぽい
蛍ちゃんを介護している筒井真理子さん。ズボンのゴムが伸びていて腰の下の方からお尻の上のところまで見えてしまったシーン。
8年の年季が見えました。